アラガミになった訳だが……どうしよう
1話
[3/5]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
どロクなものではないな。そんな事よりもここを乗り切らねばならんな、流石にまだ死にたくはないしこんな訳の分からん状態で理不尽に死ぬなど認めてたまるか!!
一匹ならばタオルケットを腕に巻いて防具代わりにすることでどうにかできるが、二匹ならどうにもならん。
さて、この辺りは運任せだが一匹である事を願うより他ないだろう。
もっともそういう時は想像の斜め上を行くことは多いという事を考えるべきなんだが、その時の俺には如何せん余裕が無かった。
勿論、結果は俺の想像の斜め上を行ったのだが、そんな想像ができる奴がいるというならば会わせて貰いたいものだ。
目が覚めれば廃墟のビルの中、周囲に人はおらず聞こえるのは獣の唸り声のみ。その上、実はその獣の正体がゲームのキャラクターなど想像できる筈がない。
「……オウガテイル?」
そう、友人とやっていたゲーム、ゴッドイーターの雑魚キャラであるオウガテイルが一匹立っているのだ。こんな事で忘れていた事を思い出すなど勘弁願いたいのだが……
目の前のオウガテイルは非常に残念ながら、それがコスプレで無いことは一目瞭然だった。血の匂い、獣の息遣い、肌からヒシヒシと伝わってくる敵意、これがコスプレならば即刻役者になる事をお勧めする、間違いなく大成する演技力だ。まぁ、そんな考えはただの現実頭皮なわけだが……
さて、野犬より遥かに危険な生き物に遭遇したのだが、どうしたものか。ゲームの中では雑魚でしかなかったオウガテイルだが、それはゲームのキャラクターがゴッドイーターという特殊な処置を受けた人間だからであって、ただの人間である自分の敵う相手ではない。
逃げるにしても基本的な性能は圧倒的に相手の方が上なのだから………ん?いかん!!
襲いかかって来たぞ!?
兎に角、避けねば死ぬぞ。避けれるかなど二の次だ、動きは直線的だから横に跳べばどうにかなる。
後のことなど知ったことか、無様に転がろうとこれを避けねば死ぬのだから足掻けるだけ足掻かなければ。
全力で横に跳ぶ……よしなんとか避けれ、おうふっ!?
勢い余って、横の壁に激突したぞ………ん?ちょっと待て、さっきの場所からこの壁までは5m以上あるぞ?
それを助走無しで、一気に跳んだのか?確かに俺は人並みの運動力はあったがこれは異常すぎるぞ!?
いや、なんだっていい。理由は知らんが、運動力が上がってるのならば逃げよう。火事場の馬鹿力というやつかもしれん、それが続いている内に逃げなければ。
そもそもアラガミ相手に生身の人間が挑もうということ自体が自殺行為なのだ、アラガミに勝てるのはアラガミだけだ。ゴッドイーターでも主人公はあくまでアラガミから作り出した神機(じんき)があったから戦えたのであって、素手で戦うなど流石に無理がある………元アラガミの子持ちゴッドイーターは例外だ、あいつは人
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ