暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos31-A砕け得ぬ闇の使徒〜Fragment eines Dunkelheit〜
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、手加減はしないわよ。

「あーら、外してしまいましたのですね。上手いこと避けるではありませんか」

「??・・・すずかの、偽者・・・??」

あたしの目の前にフワリと降り立ったすずかの偽者。でもこれまでの本物と区別が付きぬくい偽者とは違って、目の前にいる偽者は誰がどう見ても偽者だって見て判るような奴だった。
髪や瞳、バリアジャケットのコートの色が違う。髪は雪のように白くて、目は炎のように赤い。コートは本物のすずかのなら青なのに、アイツのは白だ。全身が白。そもそも目つきが全然違う。相手を見下しているような視線。すずかはあんな目をしない。たとえそれが偽者でも。

「すずか? 誰のことかしら」

右手を頬に添えて、左手で右肘を支える腕の構えをして、くねくねと腰をくねらせながら歩いてくるすずかと同じ体格で声な偽者に、「なんか判んないけどムカつくわ」苛立ちを覚える。似ていないのに似ているっていう半端な姿をしたアイツは「それはお互い様ですわね」って笑った。

「どうしてか理解は出来ないけれど、あなたのことを見ていると腹立たしくなってしまうもの。だから・・・消えなさい」

――ネルガル――

偽者の前面に展開された魔法陣からフローズンバレットが12発と発射されてきた。だけどさっきの時より狙いが甘い。軌道を予測してみれば全弾あたしに当たらない場所に向かってる。案の定、一歩も動くことなく直撃は免れた。だけど、「え・・・!?」着弾した個所から氷の柱が突き上がってあたしを包囲してきた。

「(だからと言って慌てることなんてないけどね)フレイムアイズ!」

“フレイムアイズ”を氷の柱、そして偽者の居る前方へと向けたその時、あたしを包囲していた氷の柱が一斉に砕け散って、その破片があたしに襲い掛かって来た。

「ブレイズロード!」

本来は両脚にだけ噴き上がらせるんだけど、全身に炎を纏わせることで襲い掛かって来た破片を蒸発させる。相性的には炎熱変換資質のあるあたしの方が有利。でも、すずかの空戦能力が向こうにあるとなると、それがチャラになるかも知んない。

――シュルシャガナ――

放たれてきた冷気の砲撃バスターラッシュを横っ飛びして回避。お返しに「イジェクティブ・ファイア!」火炎砲撃を撃ち返す。偽者もまた横っ飛びで回避。仕切り直しになった。数mって距離を開けて対峙する。

「あたしはアリサ・バニングス。そして炎の聖剣フレイムアイズ・イグニカーンス。名乗りなさい、偽者!」

「偽者、偽者と先程からやかましいですわね。・・・・訊いたのであれば、来世でも忘れないようにその魂に焼き付けなさいな。私は、いずれ必ず砕けぬ王となる者、律のマテリアル。そしてこの美しい御手を飾るはエレシュキガルよ」

そう名乗った(つうか、それ名前
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