暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos31-A砕け得ぬ闇の使徒〜Fragment eines Dunkelheit〜
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ソンの詳細は一切不明。名前も年齢も性別も姿形も、その全てが、だ。個人名かも知れない、団体名かも知れない。その正体を明らかにするまではジェイル・スカリエッティは警戒すべき・・・敵だ。
途中で合流したウーノに案内されて辿り着いた第零技術部。ZEROと描かれた左右に開くタイプのスライドドア。ウーノがドア横の操作キーに触れて「ウーノです。お連れしました」と告げるとドアが開く。
ドアの奥に在ったのは応接室らしき部屋。2mほどの長テーブルが一卓、両側に黒い革張りのソファが置いてある。俺から見て右側のソファに奴――「ようこそ。私がジェイル・スカリエッティだ」が居た。あの爬虫類っぽい黄金の目が思い返させる。JS事件のことを。
スカリエッティにソファへ座るよう促された俺たちはソファへと座り、ウーノが持ってきたコーヒーを頂く。

「ミミル君から話は聴いているよ。それに、君たちは騎士イリスやなのは君たちとも友人だそうじゃないか。だから技術提供料はタダで構わないよ」

第零技術部の技術力は本局だけでなく次元世界の中でも屈指だそうだ。その技術を金で買うとなると数千万以上だと言う。それをタダで譲ってもらえるというのは正直助かる。“夜天の書”と“シュベルトクロイツ”のコピー。杖に関しては安くなるだろうが、魔導書についてはその機能から言ってとんでもない額になりそうだしな。

「お持ちしました、ドクター」

「ああ、ありがとうドゥーエ」

応接室の奥のスライドドアから出て来たのは本局の青制服を着ているドゥーエ。先の次元世界では最後まで見える事がなかったナンバーズの2番で、暗殺や潜入を得意としている機体だったと聞く。そんな彼女が手にしているのは「シュベルトクロイツ・・・!」はやての言う通り依頼していた品だった。

「古代ベルカ式の剣十字杖(アームドデバイス)・シュベルトクロイツ。なのは君たちのデバイスの強化・改良とは違って、魔法発動媒体としての機能を持たせるだけだからね。すぐに開発に着手、そう労することなく開発できたよ」

「どうぞ、はやて様」

「おおきにありがとうございます!」

ドゥーエから“シュベルトクロイツ”を受け取ったはやて。オリジナルと全く同じ、違うところを探すのが難しいと言えるほどの完璧なレプリカ。はやてが「おお、手が馴染む感じや〜♪ ホンマすごい〜!」と感心している。確かに犯罪者でなければ歴史に名を残す天才と言われたスカリエッティ。腕はこの世界でも健在だ。

「魔導書型ストレージデバイスについてはもう少し待ってくれ。夜天の魔導書のレプリカとなると数日では無理なようでね」

スカリエッティの口から出た“夜天の魔導書”という単語。ドゥーエに“シュベルトクロイツ”を返したはやてがビクッと肩を跳ねさせたのを見たスカリエッティが「あー
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