第二十五話 恋慕
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ハンターベースのトレーニングルームでエックスとルインがサーベルとセイバーをぶつけ合っていた。
エックスはハンターベースの量産型レプリロイドが使用するバッテリー内蔵型の低出力ビームサーベルを使用している。
ルインもセイバーの出力をエックスのビームサーベルと同等くらいにまで下げている。
エックス「はっ!!」
ルイン「くっ!!」
サーベルによる鋭い突き。
ルインはセイバーで上手くいなしながら懐に入ると袈裟斬りする。
エックスは跳躍してかわし、バスターでルインを牽制すると、床に着地する。
ルイン「ふう…」
エックス「どうだ?少しは調子が戻ったか?」
ルイン「うん、でもまだまだ前のようには動けないや」
エックス「それは仕方ないさ、数年間機能停止していたんだからな。身体が鈍って当然さ」
ルイン「ありがと、エックス。私は少し休憩したら部屋に戻るからソニアにエネルゲン水晶かご飯よろしく」
エックス「分かった」
そう言うとエックスはビームサーベルを返却するとトレーニングルームを後にする。
ルインはトレーニングルームに持参したライフボトル(敵とかが落とすライフ回復アイテム)のストローを口に含み、中身を一口飲んだ。
ちなみにライフボトルは蜂蜜レモン味であった。
ディザイア「ルイン副隊長、休憩中に失礼します」
ルイン「ディザイア?」
ルインは振り返ると、ライフボトルを飲むのを止めて珍しい来訪者を出迎える。
ディザイアは手に資料の束を持っていた。
ディザイア「資料をお届けに来ました。他の者がお忙しそうでしたので、私が代わりに…」
ディザイアは現在のハンターベースで貴重なA級ハンターのために隊長や副隊長のエックスやルインの次に多忙な職務に追われるディザイアは滅多にルインと会うことはない。
だが、たまにはルインの顔を見たい…。
その気持ちから、ディザイアは偶然廊下で会ったハンターに頼んで、資料を届ける役目を買って出たのだ。
ルイン「ありがとう。ごめんね、ディザイアも忙しいのに面倒かけちゃって……」
ルインが資料を受け取りながら言うと、ディザイアは気にするなと言いたげに手を振る。
ディザイア「いえ、お気になさらないでください。部隊の運用に必要なものですし、副隊長が喜んでくれれば私も嬉しいですから」
ルイン「優しいだね。ありがとう」
ルインは微笑んだ。
それを見たディザイアはその笑顔に胸が高鳴る。
彼はルインに恋をしていた。
ディザイアが知る特A級ハンターは傲慢で部下をゴミのように見る者ばかりだった。
だが、ルインは違った。
明るく、気立てが良く、常に笑顔を絶やさない、花のような可憐な女性。
だが訓練の時は非常に厳しく、部下達の泣き言は一切許さ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ