静かな夜〜
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り前の反応だろう」
「女心には何時までも疎いんですね・・・」
「うわっ!?思春、亞莎!?」
気配が何もなかったのに不意に思春と亞莎が背後に現れた。
「・・・別に、解ってない訳じゃないよ。俺の自惚れじゃなかったら・・・だけど」
「・・・気付いてたのか?二ノ宮が・・・」
「なんとなく、そうじゃないかって、曖昧な感じだけどね・・・」
「でも選んだじゃないですか」
「いや、逃げたよ。結局、大澤亮としての答えは・・・」
思春が軽く俺を叩く。
「綾野が好意を抱いたのは桐ヶ谷亮だ。・・・今はそれで納得しておけ」
「・・・だね。いやー、約束が増える増える・・・」
「ラントの方は平気なんですか?」
亞莎が聞いているのはリョウ・ラントのことか・・・
「そっちもな・・・実はアス兄と話したんだけど、母さんが俺に見合い話を持ってきてるらしくて・・・」
「・・・どうするんだ、お前の身体は三つに別れないだろう」
「この戦いが終わったら紫と相談する気だよ。技術的な部分は心配ないし」
「やることは山積みですね・・・」
「ああ、山積みだ。一個ずつ片付けないとな」
「まずはシン、だな」
「勝ちましょう。これ以上好き勝手にはさせません」
「ああ!」
俺達は拳を合わせて頷きあう。空を見上げれば綺麗な月と星が輝いていた・・・
明命〜
「・・・それでですね、雪蓮様達と合流したら、見慣れない男の人がいて・・・」
「それがお父様だったの?」
「そうですよ。あの時は今みたいな頼もしさはまったくなくて・・・あ、亮には秘密ですからね?」
「はーい」
私と椿は歩きながら話をしていました。椿が私と亮の馴れ初めを聞きたいと言ったので・・・
「・・・なんだか、娘にこんな話をすると照れますね」
「そう?わたしは色々嬉しいかな。わたしの世界のお母様とお父様は何にも話してくれなかったもん」
「それは椿が小さかったからですよ。・・・というより椿、もしかして私より背が高くないですか?」
「え?・・・あ、ほんとだ」
「・・・なんかショックです」
落ち込む私を椿は必死にフォローします。
「ほ、ほらお父様は背が高いから!だからきっと遺伝だよ、ね?」
「やめてください・・・ますます落ち込みます・・・」
・・・ふと前を見ると大きな岩の上に・・・月を見上げながら酒を呑む誰かの姿が・・・
「あ、リョウコウ!」
呼ばれた青年はゆっくりとこちらを見る。
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