静かな夜〜
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家族だっている。そう、世界観が、違いすぎる」
「ーーーーっ!!」
シリカが俺の腕を振り払おうとする。
「まって!だけど・・・俺は珪子さんの事を・・・桐ヶ谷亮は珪子さんの事を好きになっていたんだ」
これは多分、本当だ。咲程じゃないが、俺もリョウ・ラントや桐ヶ谷亮とは僅かなズレがある。だから大澤亮としてではなく、桐ヶ谷亮と考えると・・・シリカと、一緒にいたいと思う。
「直葉のことも珪子さんのお陰で吹っ切れた。サチを任せられる人も君が頭に浮かんだ。・・・どうなるかは解らないけど、この戦いが終わったら絶対にまたSAOの世界に行く。だからその時は俺とーーーー・・・むぐっ!?」
シリカが不意に俺の口を抑えた。
「・・・それ以上言わなくても大丈夫です」
「ぷは・・・珪子さん・・・」
「あの、約束してください!」
「約束?」
「この戦いが終わって、全部元に戻ったら・・・あたし達の世界に来て、もう一度答えを聞かせてください」
「・・・桐ヶ谷亮として、かな?」
「はい。あの世界で好きになった人はコウハさん・・・桐ヶ谷亮さんですから」
「わかった。・・・約束だね」
俺とシリカは指切りをする。
「じゃあ、約束を守る為にも・・・勝たないとな」
「はい。・・・あたしも、今は・・・!」
よく見ればシリカの震えは収まっていた。
「じゃあ、今度こそお休みなさい!」
「ああ、お休み」
シリカが去った後・・・物音がした。
「誰だ!?」
「あ・・・りょ、亮」
「・・・サチ?」
暗闇から姿を現したのはサチだった。
「どうしたんだ?サチも眠れない?」
「う、うん。えっと、その・・・ね」
「ああ・・・もしかして聞いちゃってたか?」
「・・・うん」
サチが苦笑する。
「でも、少し驚いたなぁ・・・」
「確かにね。シリカが俺のことを・・・」
「亮も好きだったんでしょ?」
「んー・・・まぁ、確かにそうだよ」
「・・・私との約束、覚えてる?」
「なんでいきなり・・・忘れるわけないだろ。サチはみんなを守る。俺はサチを守る」
「うん・・・ありがとう、その約束があればまだ私は前を向ける」
サチは俺に背を向ける。
「サチ?」
「・・・」
サチは答えずに数歩歩き・・・振り向いた。金色に変わった瞳がこっちを見て・・・舌を出した。
「亮のバーーッカ!!女泣かせーーっ!!」
「はぁ!?あ、おい!」
「じゃあね、また明日ー!」
そう言ってサチは走り去っていった。
「な、なんなんだよ、アイツ・・・」
「・・・当た
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