第二話 第一艦隊結成!(電視点)
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頷いていると、編成ルームの扉が視界に飛び込んできたので、ドアノブに手をかけて回します。
そして、扉を開けて司令官を中へ促し、電も一緒に入って扉を閉めました。
「……」
アリス司令官が中に入るや、ユウキ司令官がすぐに彼女へ駆けていき、裾を握りました。
口パクで声が聞き辛く、何を言っているか最近は分かりませんでしたけど、今日はハッキリと分かります。
そう、彼女はアリス司令官が居ない事に寂しかったのです!
電が見る限り、いつもずっと二人は一緒ですしユウキ司令官はアリス司令官の裾を長い間握ってますから、余程離れているのは寂しかったのでしょう……
その気持ち、少し分かります。だって、電も別れたお姉ちゃん達が心配ですから…… それに、アリス司令官が居ない間はずっと心細いで寂しかったですし……
それを思うと、何だかおねえちゃ…… は、ユウキ司令官でした! 頼れる妹の居るユウキ司令官がちょっとだけうらやましく思いました。
「電、久しぶり」
「ふえっ!?」
突然、背中から話しかけられた電は、驚きのあまり変な声を出して飛び上がってしまいました!
それにしても、さっきの声…… どこか大人びていてそれでいて、透明な水のように澄んだどこか懐かしい声……
「も、もしかして…… 響ちゃん? ……なのです?」
「うん、そうだよ」
「はわわわ! ほ、本当に久しぶりです! も、もしかして、響ちゃんも着任したのです!?」
「そうだよ、今日からここの司令官の指揮に入るんだ。また一緒だね」
「はい、また一緒なのです!」
電はつい、響ちゃんとの久しぶりの再会に目頭が熱くなり、胸がポカポカっと暖かくなって涙ぐみます。
お別れた時から変わらない、滑らかな透明感のある銀髪、アリス司令官よりも薄い水色の瞳、そして、電と同じお揃いの暁型の駆逐艦が着ているセーラー服。
あれからどれだけの月日が経ったのか…… それを思うと、電は本当にこの出会いを嬉しく思いました。
響ちゃんはそんな感動に浸っている電に、いつもと変わらないあまり抑揚の無い声でぽつりっと質問しました。
「ところで一ついい、電」
「は、はい、どうしましたか?」
「司令官…… もしかしてこのタウイタウイ泊地には二人居るの?」
響ちゃんはどうやらユウキ司令官しか知らなかったらしく、チラッとアリス司令官を見ました。
「はい、そうなのです。お二人は双子さんで、ここへ同時に着任したのです」
「そうなんだ、司令官が二人…… 何だか不思議だね」
響は無表情で呟くと、向こうで他の艦娘お姉様と話しているアリス提督の下へと歩いて行きました。
アリス司令官は響ちゃんを見ると、ガーン! っと
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