第三話
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
あの後、イリナとゼノヴィア(家に帰る際に名前を教えてもらった)を連れて家に帰った。
まあ、落ち着けて話を聞けるのが家位しか思いつかなかったんだが……。
家に帰ってくるとそこにはルビアが立っていた。
「ルビア、ただいま」
「ああ、おかえり。イッセー……大丈夫だったか?」
「ああ、大丈夫だよ。怪我なんかしてねぇし」
ルビアは俺の事を心配してくれる。多分、俺が玄室を開いたのを察知したんだろう。
ルビアは俺に受け継がれている《聖女》の魂を一部ではあるが受け継いでいる。ゆえに玄室など魔族に関する事柄なら察知する事が可能なのだ。
俺が玄室を開くという事は戦闘が起こると思ったのだろう。だから俺を心配してくれた。
「イッセー君、彼女は……」
「ああ、大丈夫だよイリナ。俺の家の皆は裏の事は知ってるから」
「そうだったんだ……あれ?お父様とお母様は?」
そうか、イリナは知らなかったんだな……。
「死んじゃったよ……イリナが外国に行ってからすぐにな」
「そ、そんな……ごめん……」
「いいさ。もう慣れてるし」
そう言って俺はイリナの頭を撫でる。
「あ……」
「これを聞いて何か思う所があるならもうこの話題は出さないように。な?」
「うん、わかった……」
「よし。それじゃ二人共、入ってきてくれ」
俺は玄関の鍵を開けて中に入る。
ルビアは当然のように家に入ってきて靴を脱いでリビングに向かう。
イリナは勝手知ったる我が家だからスムーズにリビングに。ゼノヴィアはそんなイリナについていく。
リビングには既に皆が揃っていた。
「ただいま」
「あら、おかえりイッセー。どうだったの?」
「ああ、リアス先輩に俺が裏の事を知ってるとバレた。まあ、何をしてこようと何もしないがな」
「まあ、そうですわ。本人の事を何も確認しないで上辺だけの情報だけを信じるのはいけない事ですわ」
「リンスレットの言う通りだな。人を上辺だけで判断するような人間とは仲良くはしたくはないな」
皆のリアス先輩に対する思いがこんなに一致するとは思わなかった。
「あれ?イッセーさん、帰ってたんですか?」
と、台所からアーシアはやってきた。あれ?今日の当番はアーシアじゃなかった筈じゃ……。
「イッセーさん、今日の当番はイッセーさんですから下準備しておきました」
「ああ、そうか。ありがとうな、アーシア」
「……まさかこんな地であの『魔女』と会うことになるとはな」
「―――ッ!」
そう言われた瞬間、アーシアは体を震わせた。
俺たちはそれを聞いた瞬間にその後に続く言葉に集中する。
「……しかし私たちも事情は聞いている
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ