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東方攻勢録
最終章前半
第一話
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……」
(やれやれ……仕方あるまい)
「何を言って……え?」
 机の上に置いていた白紙のスペルカードは、急に緑色の光を発し始めていた。別に俊司が何か思いついてカードに内容を込めている訳ではない。それに俊司の場合だと青白い光を放つだろう。
 やがて光が静まったかとおもうと、スペルカードは白紙ではなくなっていた。どうやら声の主が勝手につくったのだろう。手にとって確認してみると、そこには『確率変動』と書かれていた。
「確率変動……」
(我の力を少し貸してやろう。それを使えば物事の成功率などを操ることができる。ただし一日一回という制限つきだがな)
「一日一回……」
(使い方に気をつけろ。そのカードは有利不利を一気に変えることができる切り札のようなものだ。いいな?)
「わかった……ありがとう」
 俊司が礼を返した後、例の声は聞こえてくることはなかった。
 しばらく無言のままカードを見ていた俊司だったが、軽く溜息をついた後、懐にカードをしまってその場に転がり込む。
「最終決戦……勝ては幻想郷はもとに戻るはず。その時俺は……」
 小声でそんなことを呟きながら、俊司は静かに眠りにつくのだった。

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