第十七話 新たに築けたもの
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フローラと別れた後、私たちはサラボナで勇者、もしくは天空の装備の情報を集めたところ「天空の盾がルドマンさんの屋敷にあるよ」という情報をゲットしたので、早速屋敷に向かった。
「おじゃましまーす」
私はそう言ってルドマンさんの屋敷に入った。
ルドマンさんの屋敷の中には大勢の人がごった返していた。
「あのフローラさんと結婚できるかもしれないなんて夢のようだ……」
「しかも家宝の盾までもらえるという話だぜ」
「本当にフローラさんで良かったよ。それに比べて……」
全員が全員フローラと結婚する事を考えているようだ。
「皆様、お待たせしてすみません。どうぞ中へ!」
おじさんの声がして結婚志願の人たちが中に入るので、私たちもそれに続く。
部屋に入るとルドマンさんが、ソファに座っていた。
「皆様よく来てくださった。わが娘、フローラの結婚相手になりたい方がこれほど来てくださって私はとても嬉しいですぞ。何故ならフローラがこれ程にまで好かれているということなのですから。
だがしかし、晴れてフローラと結婚できるのはただ一人!さて、誰がフローラと結婚できるかそれは_」
ルドマンさんが話をやめたのは一人の女の人が降りてきたからだった。
その女の人はモデルが着てそうな毛皮の服を着ていた。艶のある黒髪には薔薇のコサージュ。美しく整った顔は偉そうだったけど、それが彼女の美しさを引き立てていた。
「で、これは何の騒ぎ?」
「こら、デボラ。お前には関係ないフローラのことだ」
「前言ってた結婚相手決め?何だつまんない」
そう言ってデボラは私たちを見回した。その視線が私にとまる。
「ちょっとそこのあんた!」
いきなり呼ばれてビックリした。
「な、なんでしょうか」
「どうせ、こん中の誰かの付き添いとかそんなものでしょ?あんたには縁がない話なんだから私の相手しなさいよ。ちょうど暇だったし」
「え、相手ってどうすれば」
そんな事言われたってどうすればいいのかわからないよ。
「いいからさっさと来なさい」
そういうとデボラは私の腕をつかむと3階にある自分の部屋に私を強制連行した。
「あんた、名前は?」
私をソファに座らせてデボラは聞いた。
「ミレイです」
「ふん、平凡そうな名前。ま、私に敬語を使ったからいいけど」
平凡そうな名前ですみませんでしたと思いつつも私はデボラに聞いた。
「で、相手ってどのようにすればいいのですか」
「あんた見た感じ、どうせ旅人なんでしょう?だったら旅のこと話しなさいよ」
「わかりました」
私はデボラに旅したすべてのことを話した。アベル、ヘンリーに会ったこと。サンタローズの洞窟に行ったこと。ラインハ
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