第二章
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りだというのか?」
「これが」
「ええ、そうですよ」
泣きながら鬼達に抗議する。
「こんなことなら生きていた方がずっとましですよ」
「生きていた方がか」
「そう思うのだな」
後ろにいる鬼達はそれを聞いて述べてきた。
「その思い偽りはないな」
「そうだな」
「ええ、ありませんよ」
泣き叫ぶ言葉はそのままだった。もう針の山の上にへ垂れ込んでいる。もう一歩も進むことができない、まさにそういった有様であった。
「こんな目に逢うんならずっと生きていますよ」
「よし、その言葉確かに聞いた」
「今確かにな」
鬼達は彼のその言葉を聞いてあらためて頷くのであった。
「それではだ」
「起きるがいい」
鬼達の言葉が変わってきた。
「そして二度と馬鹿なことをしようとするな」
「いいな」
これが最後の言葉であった。小早川が目覚めるとそこは電車の中であった。何時の間にか彼がいる街の最寄の駅であった。丁度電車に乗ったその駅に着いたところであった。
「あれっ、生きてる」
まずこのことに気付いたのであった。
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