暗闇に眠れ
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「何とか云えよ! ムッツリしてないでさ……?! な、何すんだよっ」
詰め寄ったら、片手で肩を突き返された。精一杯上目遣いで睨みきかしてやるけど────
相手は下目遣いでめっちゃ冷たい顔………
サラ姫に1人挨拶しに行って、しばらくして戻って来たあいつにおれは「どうだった?」って聞いただけで ─────
無表情で何も答えないから、詰め寄ってみたらこれだ。
冗談も通じないのか? このおカタい兵士さんはっ。
「や、やめなよ二人とも……!」
「はぁ、先が思いやられるわね」
アルクゥは戸惑い、レフィアは呆れてる。
「 ────── 」
あ、先に目を逸らした。……おれの勝ちっ? てか、そのまま1人で城出て行こうとするなよ!
「 ………みんなー!」
ん? 城門を出た所で、城の上からサラ姫が手を振って呼び掛けてきた。
「無理はしないで! きっと帰って来るのよーっ!」
「サラ姫様! 必ずこの地に戻って参りますッ!」
うおっ、サラ姫に対してそんなに声張り上げちゃって……。おれ達とも、それくらいのテンションでやってけってのっ。
カズスでもちゃんと呪い解けてるか様子見に来たら、町の入り口でレフィアの親父さんが待ち構えてて、お互い無事を喜んでたけど話もろくに聞かずに、レフィアの手を引いて自分とこの家に連れ帰っちまった。
………あれ? って事は、おれ達3人で旅すんの??
おれとアルクゥは目を合わせてキョトンとするけど、イングズの奴に目を向けても────相変わらずムッツリしてる。
「なぁ……この展開、どう思う?」
「 知らん 」
あのなぁ、そりゃないだろっ。
「……おお、お前さん達! わしだよ、シドだ! 飛空艇にミスリルの船首を付けて、ネブルの谷を塞いどる大岩に体当たりすれば砕けるかもしれん! 鍛冶屋のタカに頼むんじゃ!」
早速レフィアの親父さんにそうしてもらったけど、レフィアは連れてけそうになかった。
おいおい……、マジで3人の旅になるのかっ?
アルクゥとはいつも通りでいられるけど、イングズとはやりづらいなぁ。何とかして、打ち解けらんないかな……?
この後レフィアは、親父さんの目を盗んですぐおれ達と合流した。
はぁ……良かったぜ。クリスタルから啓示っての受けたの、おれ達4人だもんなっ。
そして飛空艇の大破と、おれ達無傷のミラクルは……まぁ置いといて、シドと別れてカナーンの宿屋────夜を迎えた。
「 ………少し出て来る」
あいつは……、イングズはひと言だけ云って宿屋ロビーから1人出てった。
何か気になってこっそり
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