暁 〜小説投稿サイト〜
転生者の珍妙な冒険
後悔は先に立たない、だが、後で後悔してても意味もない
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
止まってたテッドの目から涙が溢れた。
もう目に怒りの色はない、何となったな・・・。
「な? お前は生きるべきなんだよ。ここで怒りに任せてアイツに挑んで、犬死したら駄目だ。」
そう言って頭を撫でてやる。さっき気付いたが俺より3つくらい年下だ。俺が18だから15ってところか。
そんなのが武器持って戦う世界なんだねぇ・・・。
「でも・・・・、アイツに皆殺されちゃって・・・。アイツだけ生きてて・・・・。悔しいですよぉ・・・・・・!!」
そう言って俺に抱きつき、泣きはじめる。やっぱり、精神面では15歳くらで変わらんのな。
ちょっと幼い気もするが・・・。
「そうだな、悔しいな。だけど、犬死は出来ない。んで、お前が1人で行ったら犬死だ。」
あくまでセクハラみたいにならないように軽くだけ肩を抱いてやり、諭す。何だかんだで落ち着いたら良い子だ、大丈夫だろ。
「ぐすっ・・・、じゃあ・・・、どうしたら・・・・・。」
そう言って目を擦って涙を拭いながら問うテッドに、俺は笑顔で答えてやる。
「俺と2人でやるのさ。俺はハッキリ言ってお前より強い自信はある。アイツともそれなりに渡り合ってたから分かるだろ? だけど、アイツの弱点とか俺は知らないから、教えてくれ。」














少しして、あの魔物の吹き飛ばされた所。
アイツは魔法で回復したのか、先程のダメージなど感じさせない状態で辺りの様子を探ってる。
俺らが今居る場所はそこから少し離れた茂みだ。
アイツはずっと目で俺らを発見してた。恐らく嗅覚は発達してない。
「・・・・で、アイツはどんな魔物なんだ?」
「えっと・・・、パーソンアリゲーターっていう魔物で。口から伸びた触手のような舌が特徴です。戦闘スタイルは格闘か触手攻撃なんですが、時折魔法を使います。」
成程、さっき俺が戦ってた時と合うな。
「続けてくれ。」
「はい。中でも1番厄介なのは強化系統の魔法である『硬化(アームド)』です。アレを使えば体表を金剛石と同じ硬度に出来ます。」
成程、だったら波紋カッターで斬れないのも分かる。硬すぎるだろ・・・。
「弱点は無いのか?」
「あります。さっきも言った通り、体表だけが固くなるので、例え『硬化(アームド)』を使われても触手が集まる口の内部とか、頭部と腰部にある甲殻と甲殻を繋ぐ部分とかを狙えば攻撃が出来ます。ですが、そこを狙うには優れた剣術か相当の魔法射撃の腕前が必要で・・・。」
「ふむ、剣術な・・・・。」
出来るじゃん、丁度いいスタンドがあるじゃん。
使えるかは分からんけど、多分さっきの兜使えば出来るだろ、うん。
「なぁ、俺に1つ策があるんだが、さっきテッドが被ってた兜、俺に貸してくれないか?」
「え? 良いですけど、もうボロボロでしょ?」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ