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転生者の珍妙な冒険
こーゆー小説の悲鳴は戦闘フラグ
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度は言葉に応じて身体能力が上がったのか、よろけた体勢から一気にコッチに突っ込んで拳を叩きこんできた。
「マジかよ!!」
紙一重で躱す。ヤバい、結構な速度でやってきやがる。
馬車は斬られずに凹んで潰れてるところを見ると、コイツの打撃の威力も高い、喰らったらヤバいな。
「何か、防御に使えるもん・・・・・。」
そう言って辺りを見回すが、今咄嗟に使えそうな物は、地面に落ちてる砂くらい・・・・砂?
そうだ、アレが出せるかも・・・!!
「考えてる暇はねぇ、やるか!!」
俺は魔物のパンチを飛び込みで躱し、前転しながら地面の砂を掴んで叫ぶ。


「タロット、大アルカナは0番『愚者』の暗示するスタンド、愚者(ザ・フール)!!」
頼む、出てくれ・・・・!!!

その時、俺の手から出た波紋が砂に流れ込み、砂が形を変えた。
その形は・・・。
「よし、後脚が車輪の犬。愚者(ザ・フール)だ!!」
これなら防御できる!!
「反撃開始だ!! まずは『砂のドーム』!!」
愚者(ザ・フール)の力を使って砂でドームを作り上げ、魔物の拳を防御。奴は触手も混ぜてラッシュしてるが、愚者(ザ・フール)に物理攻撃は効かない。奴が魔法で攻撃でもしない限りは安全だ。
「よし、守ってばっかりだと思うなよ?」
その間に波紋を練り上げ、両腕に集める。
ちょうど準備が整った時、奴が動いた!
水刃(ウォーターカッター)。』
その言葉と同時に、ドームを切裂いて飛んでくる大量の水の刃。まさか魔法攻撃も出来るとはな、今まで物理だけだったから分からんかった。
「まぁ、ちょっと予定変更すりゃあ良いだけだ。」
水の刃に手を当て、斬られるより早く腕に溜めていた波紋を流し込む。水は円盤状になり、その支配権も完全に俺のもの、よし。
「今度こそ喰らえ、波紋カッター!!」

パゥパゥパゥ

原作おなじみの気の抜ける効果音と共に、大量にあった水の刃(今は円盤)がそのままの量で相手に襲う。鉄のナイフを切裂く波紋だ、これで切り裂かれて終わりだな。
硬化(アームド)。』
「はぁっ!?」
嘘だろ、アイツが何か呪文唱えたら、鉄も切裂く波紋が弾かれた!
「何なんだアイツの体は、ダイヤの硬度でも持ってんのか!?」
『MYOOOOOOOOOOO!!!!!!!』
「チッ、考えてる暇わねぇか!! 波紋ズームパンチ!!」
関節を外して伸ばされた腕が、奴の胸板を思い切り打ちつける。聞こえた鈍い音からして俺の拳も砕けたが、まぁ奴も吹き飛んだから結果オーライだ。後で波紋の呼吸法使えば治せるし。

「だ、大丈夫ですか!? 手から血が出てますけど!!」
さっき俺に話しかけてきた甲冑姿の女子がこっちに来た。どうやら回復に今までかかってたみたいだ。
「いや、大丈夫だ。この程度の傷は自
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