月光校庭のエクスカリバー
第41話
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斗の元にイッセーが飛んで、いや飛ばされてきた。飛ばされて来た方を見ると小猫が何かを投げた体制だったからイッセーを投げ飛ばしたようだ。
「うわっ!イッセー君!?」
祐斗もいきなりのイッセーの登場に驚愕したようだ。
『Transfer!!』
イッセーはすれ違いざまに祐斗の肩に触れ力を渡す。
「貰った以上は使わせてもらおう!『魔剣創造』!!」
地面に手をかざし神器の力を解放する。屋根全体から魔剣が木のように咲き乱れる。
フリードの周辺に創られた魔剣はフリードに向かって行き、祐斗も剣林と化した屋根を飛び回り時には直接、時には魔剣を投擲し、前後上下左右、全方位から攻撃を仕掛ける。
「おっもしろいサーカス芸だねぇ。だ・け・ど!」
腕が消えるほどの速度で聖剣を振り、すべての攻撃を叩き落とした。
全方位からの攻撃を強固な防御でもなく、光速の回避でもない、神速の攻撃によって防いだ。
これが聖剣の恩恵か。
だが、付け入る隙もある。聖剣の恩恵は速度のみ。祐斗の魔剣を折る力はあるが、ゼノヴィアほどの破壊力があるわけではない。防御面は悪魔と比べると脆いだろう。
なら、火力で押し切ることが可能だ。匙のお蔭で大きな回避はできず、イッセーの譲渡で火力の底上げができる。
祐斗には悪いがそれらを使ってあいつを仕留める。アイツを放置するのは厄介だ。
すぐさまフリードを仕留める作戦をたてようとしたところで第三者の声がかかる。
「ほう。『魔剣創造』か。持ち主次第で無類の力を発揮する神器だ」
神父の格好をした初老の男。神父の姿と言うことで教会関係者だと推察できるが、ゼノヴィア達は二人で来たと言っていたことからフリード側の人間か。
「バルパーのじいさんか」
その名に俺たちは驚愕した。この神父が聖剣計画の首謀者であり、祐斗の怨敵と言うことだ。
「・・・バルパー・ガリレイ!!」
祐斗は殺気を隠そうとしない仇を見る目を向けながらバルパーを呼ぶ。
だがバルパーは祐斗を意に介さずフリードに声をかける。
「何をしている。フリード」
「そうは言うがねじいさん。このクソトカゲの舌が邪魔なんでさぁ」
「お前に渡した『因子』を有効に使え。体に流れる聖なる因子を刀身に込めれば切れ味も増す」
「ほうほう。因子を刀身にねぇ」
フリードの持つ聖剣が光を放つ。
「こうかよ!そら!」
光を放つ聖剣は匙の神器を捕らえ、難なく切断した。
「悪いがここいらで逃げさせてもらうぜ!」
そのまま逃亡に移ろうとしたフリードだが。
「逃がさん」
ガギィィン!
フリードの聖剣と別の聖剣が火花を散らす。ゼノヴィアだ。
「やっほー。イッセー君」
「イリナ!」
紫藤も駆け付けてきた。
「どうしてここが・・・」
「・・・そういう手筈でしたから
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