第九十話 交遊
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「お元気そうでなによりです!でも、愛想尽かされるってどう言う・・・」
「ア、アンジさんは気にしないで下さい!!・・・そんな事よりどうしてハイスクールの二人がこんな所にいるんですか?家に帰って勉強なさい勉強」
ロスヴァイセは自分の気持ちを知ろうとする闇慈の疑問をそらすために別の話題を振ろうとしたが
・・・
「勉強も大切ですけど、こう言った機会も大切だと思いますよ?これは言うなれば『休息』みたいなものですよ、ロスヴァイセさん。貴女も働き詰めなどで体が疲れた時、次の仕事の効率を上げるために休息を取る事と思いますよ?真面目な貴女なら尚更ね」
「せ、正解です。でもどうして分かったんですか?アンジさん」
「僕とロスヴァイセさんは性格が似ていますからね。僕も同じような事をやっているんですよ。『良く学び、良く遊べ』、これが学生の基盤です」
「ほっほっほ。これはこやつに一本取られたの?ロスヴァイセよ」
「うーー。アンジさんのおっしゃる通りです」
ロスヴァイセは闇慈の反論に言葉が思いつかず白旗をあげる。オーディンもその風景を楽しそうに見ていた。
「ならば儂達は赤龍帝の小僧の所に行くとするかのう。お主も後で小僧の家に来ると良い。今はその娘との時間を大切にせよ。往くぞ、ロスヴァイセよ」
「あ、はい!ではアンジさん。また後でお会いしましょう」
そう言うと二人はその場から居なくなり、闇慈はほとんど空気扱いだった小猫と向き合う。
「オーディンさんにロスヴァイセさん、北欧の二人がいきなり来るなんてまた何か起ころうとしてるのかな?小猫ちゃん・・・小猫ちゃん?」
闇慈は小猫に問いかけるが小猫は口を少しとがらせ、ジト目で闇慈を見ていた。
「闇慈先輩。さっきの女の人と仲が良いんですね」
「えっ?・・・もしかして小猫ちゃん・・・嫉妬してるの?」
「っ!?」
ボコッ!!
「ぐはっ!?」
闇慈の小猫の嫉妬かと言う疑問を問いかけると小猫は顔を赤らめ、正拳を闇慈の鳩尾に軽く叩き込んだ。闇慈はいきなりの事で判断が遅れたためモロに入ってしまい、片膝を付き、軽くうずくまった。
「馬鹿な事を聞かないで下さい。それと今まで私を除け者にした罰でさっきのクレープを先輩の奢りで買ってきて下さい!!」
「まあ、それは悪かったよ。了解、買ってくるよ。それと・・・」
闇慈はダメージが回復したのか立ち上がるとクレープ屋に行く前に小猫の耳元で囁く。
「君の嫉妬してる顔・・・中々可愛かったよ?」
「っーーー!?」
闇慈は小猫が飛びかかってくる前に急いでクレープ屋に向かっていた。そしてその後も二人だけの楽しい時間を過ごしたようだ。
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