第十二話 幼児期K
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代いってたはずだし。あ、じゃあ今2人ともまだ子どもなんだ。変な感じ。
「……あれ、そういえば母さんって今30代なんだよな」
『それがどうしました、ますたー?』
「え、じゃあ―――」
『私の娘はアリシアだけよ!!』
『アリシア1番!!』
超露出満載のバリアジャケットを着込み、高らかと宣言する女性。病魔に侵されているとは思えないほど、雷をドコンバコンと降り注ぐ。女王様プレイもできるナイスバディ。皺や贅肉? 何それおいしいの? と言わんばかりのまさしく公式チート。そんなところまでチートなのか。
『ジュエルシードでレッツゴォー!』
これが、最低20年後と推定される原作での大魔導師の姿である。
「……俺は何も気づかなかった」
『え、ますたー。どうしました? なんで肩を震わせているのですか!?』
「ぐすっ、俺……頑張んねぇと。なんかまじで頑張らねぇと…」
『ますたー、しっかりして下さい! そんな、ますたーが半泣きなんて!! リ、リニスさん、今こそますたーに抱きついてツンデレでもなんでもいいので癒してください!!』
「うにゃぁッ!?」
リニスはいきなり巻き込まれた。
「にゃっにゃにゃ!!」
『できます! リニスさんのもふもふならますたーを呼び戻せるはずです!!』
「リニスのもふもふにそんな力が…!」
「……無茶振りの仕方が、随分似てきた気がするわ」
ろうそく持ったまま鼻をすする少年。広がるリニスコール。まじで困る子猫1匹。色々スルースキルを身に付けざるおえなかった我らがお母さん。お祝いの言葉からわずか数分間の出来事。カオスです。
その後、メダパニったリニスさんの決死の捨て身タックルで幕はとじた。あまり余計なことを言いすぎないようにしようと思いました。
******
「おかしい、一体何があったんだ。記憶がなんか曖昧なんだが…」
「一体何があったのかは、きっとみんなわからないと思うわ」
「ちなみにコーラル。さっきまでのを10文字で要約すると?」
『口は災いのもと』
何故か納得しちまった。
「ねぇねぇお兄ちゃん。そろそろ大丈夫?」
「ん、おう。そうだな」
アリシアが俺の耳元で囁きながら、質問してきた。確かにケーキも食い終わったし、プレゼントタイムに入ってもいいころだろう。
思い立ったら即行動と言うことで、俺たちは椅子から立ち上がった。テーブルから少し離れ、きょとんとした母さんの前方に移動する。そして、妹とお互いにうなずき合い、俺は懐から手紙を取りだした。
前に手紙を書いた時は置き手紙だったが、今回は作文でもある。目の前で聴いてもらえるように何度も読む練習をした。夜中だから声のボリュームを考えながら、出来る
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