第二章『幻想入り』
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「何で零に怒られるんだよ!」
「大事な話をするから、少し静かにして」
「俺は関係ないけどね!」
このままだと生贄にされると輝は悟り、屍たちに助けるよう指示をだした。
「屍たち今すぐ俺を―――」
助けろ、と言ったその刹那。
小町が鎌で屍たちを一振りで倒した。
強い。
いくらなんでも四体の屍をたった一振りで倒すなんて強すぎる。
屍たちが地に帰っていくのを確認してから逃げようとしたら、小町に首根っこを捕まれた。
「いったい何処にいくんだい?」
逆らったら殺されそう、そう思った。
「邪魔者は消えたし、さっさと道聞こうぜ」
零が話を戻してきた。
「おっと、そうだった忘れる所だったよ」
輝は諦めていた。
輝一人では闇風と零の暴走は止めることはできない。
「ここから、かくかくしかじか、って行けば白玉楼に行けるよ」
「ありがとう、こまっちゃん」
「いいって、お礼なんてあたいも助かっているし」
「それはよかった」
「てめぇら人事だと思って」
「だって人事じゃん」
零がサラリと言った。
「くっ・・・」
「そんじゃぁ、俺らは行くんで」
「気ぃつけて行けよ」
「あ!マジで置いて行くんだお前ら!」
「輝・・・本気と書いてマジと読むんだ」
「誰もそんなこと聞いてねぇよ!」
「仲が良いねぇ〜」
「よくないです!」
これから先どうなるのだろうか。
輝はこれからのことで不安が一杯だった。
風たちは小町だけ別れの挨拶をして行こうとしたら零が何か思い出したかのように輝の元に駆け寄り耳元で囁いた。
「フッ・・・・ザァマァ」
「うぉ――のぉ――れぇ――!」
襲いに行きたかったが小町に首根っこを捕まれ動けなかった。
小町は小町で輝を宥めていた。
零はそれだけのことをわざわざいいにきたのか。
流石ドS、腹が立つ。
輝がそんなことを考えていたら二人はさっさと行ってしまい、二人の背中は小さくなっていた。
程なくして小町は輝を放した。
そして、友ってなんだろう、と輝は考えたかった。
考える暇も無く小町が話しかけてきた。
「これからよろしく、カチューシャ君」
「その呼び方やめてください」
「おっと、こりゃぁ失礼、そんじゃ改めて名前教えてもらえるかい?」
「輝です」
「輝か・・・これからアキってよんでもいいかい?」
「いいですよ、別に」
「よし、これからよろしくアキ」
小町は笑顔で言い、手を出してきた。
一つ溜息をついて輝も手を出し、握手をした。
「こちらこそよろしくお願いします。小町さん」
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