第八話
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
らない。欧州奪還の為に」
辛うじて国を維持しているイギリス。他の国々は、既にアフリカ等の植民地に逃げ国土を失っている。故に欧州奪還は目下最大の目標なのだ。
「そうですな。しかし何処にこの新型OSを配備しますか?数に限りが有るでしょうに」
フランス代表の配備の配分をどうするかの発言から、欧州各国の新型OSを手に入れる為の駆け引きが始まった。夜は更けていった。
欧州連合sideout
巌谷榮二side
国防省技術厰第壱開発局副局長巌谷榮二は、自室にてとある映像を見ていた。手には、一纏めにされた紙の束を持って画面を血眼になりながら睨み付けていた。彼の顔には、大きな傷跡が有りたたでさえ怖そうな顔が睨み付けていることで、更に怖くなっていた。彼が今見ているのは、光州作戦の時に帝国軍の衛士が持ち帰った映像だ。
「凄まじいな。敵で有るBETAが気の毒に見えるな」
彼自身、かつてはテストパイロットとして、82式戦術歩行戦闘機瑞鶴(ずいかく)の開発に関わった一流の衛士だ。だが、彼ほどの衛士に凄まじいと言わせる程の優秀な衛士はなかなかいない。ましてや曾ては、自分の事を叔父さんと呼んでいた等とは思えない程の腕前になっていた等とは。コンコンコンとドアが叩かれた。
「失礼します巌谷中佐」
美しい黒い髪と整った顔をした美しい女性が入ってきた。
「ご苦労だ、篁中尉。いきなり呼び出してすまなかったな」
「いえ大丈夫です。丁度ミーティングを終えた所ですから」
「まあ、堅苦しい会話は此くらいにして、唯衣ちゃんを呼んだのは、此を見て欲しかったからだ」
「い、巌谷中佐!今は任務中ですので、その呼び方はさすがに」
顔を赤くして恥ずかしがる篁中尉。
「ワッハハハ、二人きりなのだから昔みたいに、巌谷の叔父様って呼んでくれても構わんよ。唯衣ちゃん、この映像を見てくれ」
中央に置かれたモニターを二人で見る。先ほど見ていた光州作戦の戦闘映像が映しだされる。丁度白い機体と青い機体が、BETA相手に切り込んで行くシーンだった。
「この機体は我が軍の機体では有りませんね?」
「そうだ。青い機体は、MSー07Bグフと呼ばれる新型だ。白い機体の方はMSー07Bー3グフ・カスタムと呼ばれる新型機のカスタム機だ。どちらも、同じ人物が造った新型のMSと呼ばれる機体だ」
「ど、同一人物が造ったのですか!このグフと呼ばれる機体は、明らかに戦闘機とは違います!更に格闘戦に特化した機体ではありませんか!」
グフのヒートサーベルが、要撃級を切り裂くシーンが映しだされ、グフ・カスタムもガトリングシールドを発射し要撃級を蜂の巣にしていた。
「そうだ。我が帝国の得意とする格闘戦に特化した機
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ