拠点フェイズ 4
拠点フェイズ 北郷盾二
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。
死体もない。
いつもの確認。
それが終わった後、大きく息を吸い込み――吐いた。
胃液臭い息が、鼻についた。
―― 盾二 side 梁州回顧録から抜粋 ――
なんてこった。
反董卓連合の結成が早過ぎる。
あと二年はかかると思っていたのに、もう起こった。
しかも、梁州は連合に参加せざるを得ない。
くっそ……仕事が早過ぎるぞ、于吉め。
歴史の保守派を名乗るなら、時系列も守りやがれ!
……ち、愚痴ってもしょうがないか。
歴史改変を自分で起こしてしまっている以上、言う資格はないしな。
とにかく、明日には連合に参加しなきゃならない。
劉表の爺さんが参加する以上、三州同盟の手前、梁州も参加することになった。
だが、それならそれでやりようはある。
要は中から連合に遅滞行動させればいい。
その上で、洛陽に潜入して董卓さんや霞を助け出す。
だが、霞は武人。なら前線にいる可能性が高い。
どうにか無事に撤退させて、董卓さんと一緒に梁州に匿うようにしよう。
とりあえず子午道は突貫で開通させて、潜入部隊の退路を確保は指示した。
それが開通するまでの時間稼ぎと、潜入部隊の選別が必要だな。
洛陽内部に詳しいのは、馬正ぐらいしかいない。
現状では馬正を案内役にして、影の薄い雛里と器用な星を説得と護衛役にするしかないか?
そうなると第三軍の指揮は……俺がやるしかないか。
くそ、人材が少なすぎる。
はやく蜀建国できれば……いや、まだ早いか。
第一軍にも有望そうなのがいるし、本来ならもっと発掘できたろうに。
返す返すも時間が足りない。
やっぱ、今度于吉にあったら嫌味たっぷりにネチネチ言ってやる。
殴ると喜びそうだからな、うん。
連合が終われば、次は官渡と大移動だ。
なら、その仕込みもしなきゃいけないな……状況次第だし、向こうで各将を実際に見てから煮詰めよう。
問題はどっちが先かということだが……時系列がここまでめちゃくちゃだと予想がつかないな。
とにかく、北の動向を詳細に調べてすぐに対応できるよう、雛里の細作を広範囲にばらまかせよう。
『草』となって情報を得られるようにしないとな……そういう意味じゃ、この連合は都合がいい。
どんな時代も情報を持つ者が、先手を打てる。
不確定要素が多いから、とにかく信頼できる情報がほしい。
この世界に来てもう二年弱、梁州にとっては最初の試練だ。
なんとか被害を少なく、次の群雄割拠へ移行させないとな。
―― 盾二 side 漢中近郊 ――
「星、一刀の様子はどうだ?」
俺は第三軍の視察に
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