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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
拠点フェイズ 4
拠点フェイズ 北郷盾二
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自滅する。内側から……必ず」

 両雄並び立たず……二天は国禍の元。
 派閥は生まれ……そして、崩壊する。

 そしてそれは、俺と一刀でも……ありえるのだ。
 この世界が『一刀』の世界であるが故に。

 この世界の『異物』は……俺なのだから。

「俺は……君の敵にはなりたくない」
「………………っ!」
「だから……朱里と雛里に、(いとま)を出した」
「!?」
「二人はもう自由だ。誰の臣になろうと……二人に任せる」
「あっ………………」
「天の御遣いという『神輿』程度なら……一刀でもできる。だが、州は……国の行く末は、最高権力者が……道を指し示さなきゃダメだ」
「ご、ごしゅ――」
「俺をご主人様と呼ぶな!」
「っ!?」

 彼女を弱くしたのは、俺。
 『劉備玄徳』を英雄から引きずり降ろしてしまったのは……俺だ。

 だからこそ、俺は彼女を……突き放さねばならない。
 だが、それは………………痛い。

「君は誰だ!? 俺の傀儡か!? 名ばかりの州牧か!? 漢王朝、中山靖王の末裔は、ただの傀儡で終わるのか!? 宦官の傀儡だった霊帝のように! 曹操の傀儡になった劉協のように!」
「あっ……あっ……あ……」
「漢の劉氏は! 自ら立たず、高祖のように最後まで漁夫の利で全てを手に入れるというのか!?」
「ちがっ、ちが……ちがっ……」
「ならば! なんで俺を臣下にしなかった!?」
「…………………………っ!」

 桃香の目に、驚きと怯えが広がる。

 心が……抉られる。
 呂布と戦った時よりも……全身が、きしむように、痛い。

「力を貸す!? それはあくまで共闘だ! 自分の下に置かずば、いずれは裏切られる! 俺が無条件で君に力を貸していたと!? 違う! 俺は一刀を……一刀が目覚めるために、君の力が強くなるのが必要だったからだ!」

 本当の理由も話せず……桃香を傷つける刃を吐く。
 そう……諸刃の刃で。

「権力者は無能ではいけない……それは罪だと、俺は常に言っていた。それは力ないものが上に立てば、実力ある下のものを生かせないどころか、自分の権力を脅かすものとして排除するからだ。だから……権力者は、強さを内外に示さねばならない」
「………………」
「そういう意味では……劉表は偉大だ。自分の力を常に示そうとし、自分の力が及ばない俺を取り込もうとした。自分の養子にしようとしてまで……あれが、本当の上に立つものだ」
「………………」
「……それに対して、君は俺に何をした?」
「えっ……?」
「引き抜かれようとする俺に対し、君は……何かを言ってくれたか?」

 ……我ながら、卑怯な物言いだ。
 桃香の気持ちなど、とうの昔に知っている。

 知っていながら踏み込めなかったの
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