突入〜
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
レット。ヴァンを裏切ろうとしちゃあ」
「シンク・・・!」
「この!」
知也がシンクを撃つが、シンクはそれをかわす。
「悪いけど、まだ分が悪いからね。もっと奥で待たせてもらうよ」
シンクが居なくなるが・・・そんなのどうでもいい。
「ジゼル!ジゼル!しっかりしろ!」
「サ・・・キ・・・ごふっ・・・」
「ジゼル!あ、あぁ・・・血が、血が止まらない・・・」
頭の中が真っ白になる。
『咲さん!薬ッス!まだクレスさんの薬が残ってる筈ッス!』
「っ!!」
俺は慌てて空間を開き、薬を取り出す。
「ジゼル、これを飲んで!速く!」
何度も吐き出しながらも、ジゼルに薬を飲ませる。
「ティ、ティア、ナタリア・・・お願いだ、姉貴を、姉貴を・・・!」
「ええ!教官を死なせはしないわ!」
「任せてください!」
・・・本来なら、自分の術で助けたかった。・・・だけど、今は・・・二人に任せるしかない・・・
「・・・傷が」
やはりクレスの薬の効果は凄まじい。みるみる内にジゼルの顔色が良くなる。
「ジゼル・・・!」
ジゼルはうっすらと目を開く。
「・・・サキ・・・これを・・・」
ジゼルは自身が使っていた銃を差し出してくる。
「・・・」
「あなたが私より強くなった・・・記念よ・・・」
「・・・ジゼル」
「行きなさい。・・・必ず、戻ってきて来なさい」
「だけど・・・」
「・・・知ってるわ、体の事は・・・だからこそ、帰ってきなさい。あなたの姉として・・・やり直したいから・・・」
「・・・」
「・・・行ってきなさい。私は・・・平気よ」
俺は頷き・・・立ち上がる。
「・・・わかった。行って・・・きます」
「・・・ふふ」
ジゼルは微笑み・・・その目を閉じた。
「ジゼル!?」
「大丈夫、眠っただけよ」
「ここに放置するのは不味い。アルビオールまで運ぼう」
「わ、分かった」
俺はジゼルを抱え上げ、アルビオールに運ぶ。・・・待っていてくれよ、姉貴。必ず終わらせて・・・帰ってくるから。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ