第三話 二
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て前両足のブレードを使い、近くの二人の首を同時に掻っ切ると、尻尾の刃で三人目の胴を飛ばす。
「お前が例のデセスポワールか!? 司令官の言う通りだな!」
「司令官とはお前らのリーダーか?」
「ほう、喋るのか、ますます興味深い。お前ら、こいつを捕らえるぞ! 生死は問わないらしいから存分に弾を撃ち込んでやれ!」
「了解!」
兵士達はナナシに向かって銃を構え、躊躇わずに引き金を引く。
ナナシは敵の攻撃を素早く横にステップして回避すると、滑るように相手の懐に飛び込んで、一閃。
縦から裂かれた敵は左右にまるで魚の開きのようにして、倒れると地面に臓物や脳、大量の血液をぶちまけた。
「数が多いな」
ナナシは前方の敵に向かって突進し、切り裂く。そして、左右に居る敵も捌こうと動くが背後から兵士が現れ、一瞬だけどうしようか考えて固まってしまった。
後ろを取った兵士はナナシに向かって銃口を構え、引き金を引こうと指に力を入れる。
だが、突然彼の額から何か小さな穴が突然開き、そこから血と脳漿が溢れた。
彼の頭部を撃ち抜いたのは、天羅で、彼はナナシを援護する為に敵に狙いを定めて銃弾を放っており、ナナシは何とか敵の奇襲を受けずに済んだ。
「ナナシ、暴れるのは良いが少しは背後に気をつけろ!」
天羅が彼にそう注意をし、再びナナシへ狙いを構える兵士に向かって射撃。敵を倒す。
「もしかしたら、奴が暴れている間にもう全滅するかもな…… そうなってくれたら何より良いんだが……」
彼がそう願望を口にしながら銃のマガジンの交換をし、再び射撃態勢に入って狙いを定める。
その時、彼が兵士達の中にとある人物を見て、身体が凍った。
「おいおい、嘘だろ? 司令官…… だと?」
天羅が口を開けて呆然としていると、彼が見た司令官が天羅の方へ顔を向ける。
そして、ニヤリと笑うと、自分の側頭部に向かって銃の形の指を向けて、まるで銃を発砲したかのようにくいっと上げた。
「な、何だ? ハッ!?」
彼がいきなりの司令官の行動に戸惑っていると、突然背後に何かの気配を感じて、銃を構えながら素早く構える。
すると、目の前に右腕がナナシのようなブレードになっている兵士が既に剣を振っていて、敵は彼の銃を持った両腕を切り飛ばし、左手のピストルを構えて彼の頭を撃ち抜いた。
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