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東方変形葉
変化と不変の入り乱れ
東方変形葉23話「月満つれば則ち虧く」
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の?」
そういうと、自信満々な声が飛んできた。
「ふふふ、よく聞いてくれた。心して聞くがよい。えっとね、まずは紅い霧を―――」
このあと、話は30分続いたため省略する。



「へ〜、なるほど。そうなんだ。」
メモに書いていると、レミリアが不思議そうに聞いてきた。
「でもどうして、私が起こした異変なんて聞いたのかしら?」
「ああ、それはね。実はこの前紫に幻想郷のことを教えてもらったんだよ。だけど過去の異変の内容はめんどくさがって、『異変を起こした人たちに聞いてきなさい。紅霧異変はレミリア、春雪異変は幽々子、「三日置きの百鬼夜行」異変は萃香、少し前の永夜異変は八意永琳が主犯よ。』とだけ教えてくれたから、その主犯に聞いて回ろうと思ってね。」
「ふ〜ん?幻想郷のことを教えるなんて、あいつは何を企んでるのかしら。短い寿命の人間に幻想郷の管理人が務まるわけないのに。」
・・・そうか、そういうことか。紫は管理人としての知識を教えてくれたのか。だとすると、俺が管理人の候補として挙げられたに違いない。レミリアは知らないだろうが、俺には寿命がないらしい。そりゃ死ぬことはあるが、寿命では死なない“不老”の存在なのだ。そのことを確か紫に話した覚えがある。
そのことを今レミリアに話すべき、か?・・・いや、もう少し先でもいいか。
「裕海、そろそろ日が落ちるわよ?」
咲夜が教えてくれた。
「ああ、じゃあそろそろ帰るかな。というわけで、レミリア。膝から降りて。」
「・・・・・・いや。」
なぜ拒否。スキマで脱出してもいいが、それだとおもしろくないからこうしよう。
「降りないと〜・・・えいっ」
「ひゃうっ!?」
横腹をつっついた。吸血鬼でも効くようだ。
「そいっえいっちょいっ」
「ひゃっやぁっわ、わかったわよひゃうっ!」
あ、やっと降りてくれた。あと、そこのメイド長。鼻血出てるから。
「じゃあね、また一週間後。」
スキマの中に入り、自宅へと戻った。



家に帰ると、思ったとおり人形たちが布団の上で寝ていた。と、その時俺の背後に気配を感じた。
「ハロー、差し入れよ〜。」
紫だった。
「差し入れ?もう臭いのはいやだぞ?」
おかげでドリアンに埋もれて死ぬ夢を見たわ。
「ふふふ、今日はなんとこれよ!」
紫が取り出したのは、少し大きな箱だった。
「みかんよ!」
・・・みかん。まあ、今の季節ならおかしくはないか。
「外の世界のみかんは美味しいのよ。特にこれが良かったわ。」
この箱に書いてある産地ならそのはずだ。
「じゃ、またね。」
「ああ、またな。」
すぐにスキマの中へ入っていった。それにしても、来週のイベントは紫とも戦うことになるのかな?そんなことを考えながら俺は、人形たちの髪を撫でていた。


続く

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