【ゼロの使い魔】編
023 翻意の≪閃光≫ その1
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か云う使い魔君の事が有るからかい?」
「……はい」
子爵様のいきなりのプロポーズに頭の中を真っ白にしながら、思い付く限りの言葉を並べて子爵様からのプロポーズをやんわりと断る。子爵様も、私の気持ちに──私が誰に想いを寄せているのかが判っている様だ。
「そうか…こんな手は取りたく無かったけど仕方ない。少し眠っててもらうよ」
「子爵さ…一体…な…を…!?」
――パリィィン!
私は子爵様の態度に違和感を覚え、ワインの入っていたグラスを慌てて投げ捨てるが意識を保つ事が出来なくなり、ワインの入っていたグラスが無残に割れる音を耳にしながら、そのまま意識を手放した。
SIDE END
SIDE OTHER
「眠ったか」
ルイズはワルドがワインに仕込んでいた眠りのポーションによって、深い眠りに堕ちた。
「……在った。これをクロムウェル大司教に届ければゲルマニアとトリステインの講和は無くなるだろう。……これでトリステインも終わりだな」
ワルドはそんなルイズの懐をまさぐり、ウェールズより預かった親書を抜き取り──その親書を自らの懐へと入れた。
「……ルイズ──かわいい僕の虚無=Bでもダメだね。僕のプロポーズを承諾すれば良かったものを」
さらにルイズを人一人入るような布袋に入れ、そのルイズが入った布袋を米俵を抱える様に肩で抱える。
「ワルド子爵ですか? それにルイズを抱えてどちらに向かうのですか?」
「君は……」
ワルドはもう1つ≠フ仕事を遍在≠ノ任せこの城から出ようと歩を進めた瞬間、後ろからやや間延びした声が掛けられた。……ワルドはその人物が自分の感知範囲に入っていたので、然程驚く事無く応対する。
「君か、ミス・ユーノ。……僕は別にルイズを抱えてなんか無いが。……よもや、君にはこれがルイズに──」
ワルドは目の前の杖を構えている少女に、自らが布袋に入れて抱えているのがルイズ≠セと一目で看破されたのを軽く驚愕するが、何とかやり過ごそうとする。
「私は一応、巧拙の差は有りますが一通りの系統魔法は使えます。……ですが、特に得意な系統は火の系統でして、体温で人を見分ける事ができます。……もう一度訊きましょう、ルイズを拐かす様な真似をしてどこに向かう気ですか? ……レコン・キスタの尖兵さん?」
―レコン・キスタの尖兵さん?―
少女のその言葉がワルドの頭の中でリフレインする。ワルドは少女の言っている事が判らなかった。目の前の少女がなぜそれ≠知っているかが判らなかった。
「貴様っ! なぜそれをっ!」
狼狽しながら少女へと問い詰めようと杖を抜こうとするが、ルイズを利き手で抱えていた事が仇となり、動
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