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改正版 後悔先に立たず、後に立つべし
26話
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「なんだ。」
「ビルトラプターをこちらで改造させて貰っていいかね。」
「どういうことなんだ。」
「いや、いろいろこちらの技術で改造したいところがあってね。まず、動力だがブラックホール・エンジンに交換して出力を上げる。」
「ちょっと、待ってくれ。どういうことなんだ。」

 そう言って、私に詰め寄ります。

「ジェイルが、ビルトラプターを改修する条件として、リン社長との交渉を条件に入れたんですよ。」
「だが、ブラックホール・エンジンの搭載は政府から許可されていない。」
「そうですね、そうなっていますが、ジェイルは納得いっていない様なんですよ。だから、ジェイルとの意見をあわして欲しいんです。私には、政府との使用条件はよくわからないので。」
「くっ、仕方がない。資料を見せてくれ。常務も手伝ってくれ。」
「わかりました。」

 そう言って、3人で話を始めます。
 ジェイルが自分の技術による改造案を披露して許可を貰おうとしていますが、どう考えても行き過ぎた改造になっており、許可をもらうことが出来ないようです。
 しかし、あのリン社長がジェイルの剣幕に推されてタジタジになっている様は、なかなか面白くはありますが、やりすぎないかが心配ではあります。
 しかし、ジェイルも分かっているはずなのですが、あのような無茶な改造はすることが出来ないことぐらいは。
 どうやら、無難な所で落ち着いたようです。
 
「あの、リン社長の様子いい気味だった。」
「アーニャ、そんなこと言ってはいけませんよ。」
「でも、あの人が私をバカにした。」
「そんなことありませんよ。事実、私も経験不足ですし、アーニャも経験不足です。こればかりは仕方がありません。体が大人であっても、経験が足りないと大人とは言えません。だから、私と一緒に経験を積んで大人になりましょう。」
「うん!頑張って、戒を支えることが出来る様に経験を積む。」

 アーニャとそんな話をしている間にジェイルがこちらに近づいて来ます。
 知り合い以外は気が付かないであろうぐらいの薄笑いを浮かべながら。

(なんなんだしょうね、あの薄笑いは。そして、ユアン常務のあの硬い表情は何なんでしょうか。)

 そして、リン社長が疲れた表情でこちらにやって来ます。

「それで、どのコンテナなんですか。」
「それならこのコンテナだ。しかし、戒。あれはどうにかならないのか。」
「私でも無理ですね。よく私も実験につきあわされますから。」
「そうか。それで、もう一つの話なんだが、こちらの世界に移る気はないか。カザハラ所長に君達が置かれている状況を聞いた。こちらの世界も安全とは言えないが、味方がいない状況は辛いだろう。私達も力になるから移らないか。」

 善意からリン社長は言ってくれている
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