暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
36 帰路〜By degrees her friendship grew into love.
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今まで戦闘に巻き込まれないように遠くに避難していたクレイ君が飛び出してきた。
「身勝手だとはわかってます!でも見逃してください!お願いします!!」
クレイ君は俺達の前でJapanese DoGeZaをした。
何で知ってるの?ここ日本じゃないのに。
「明希…あれはなにかしら…?」
「あれは極東に位置する日本と呼ばれる国で使われる男の最終形態の一つだよ。自らの尊厳をなげうって恭順したり相手にお願いを聞いてもらったりするエクストリームな礼のポーズさ」
「あ、あんまりわからなかったけど、一生懸命なのはわかったわ…」
この世界に生まれ変わって久しぶりに土下座を目にしたことで少し戸惑っていた。アリスも異国の文化に触れて唖然としていた。
そうこうしている内に気絶していた人狼が目覚めた。俺とアリスは一瞬身構えたが人狼達は地面に仰向けに寝そべって膝と腕を曲げていた。丁度、土下座をひっくり返したようなポーズに似ている。
「…お願い。私達を見逃して」
「…えっと」
「これは人狼の服従のポーズだ。腹を見せるポーズをすることにより、抵抗や反抗をしないことを示す」
「…そう」
土下座に犬の服従のポーズ×2。妙な組み合わせの誠意の見せ方により弱冠気圧された。変な空気になりながらも俺は言った。
「いいよ。元々凝らしめる程度でやってたし、殺すまではしようと思ってなかったから」
「そ、それじゃあ!」
「ええ、許すわ。…ただし、今回殺した人達のお墓でちゃんと懺悔して今後、無闇に人間を殺さないこと。いいね?」
「「「ありがとうございます!!」」」
………………………………………
……………………………………
…………………………………
「お〜い!」
人狼は人形(ひとがた)に戻り、俺達がちゃんとクレイ君達が懺悔したのを見届けた後、塞がれた出入り口が村の外から掘られて開いた。ソンチョさんが言っていた通り、この村に食材を売りにくる人や鉱石を買い求めにくる人がこの村が危機にあることに気付いて村の外から掘っていたようだ。
「お、無事だったか?」
村の外から入ってきた人が言った。
「はい、大丈夫です。ご心配をお掛けしました」
クレイ君が代表して言った。
「あれ?ソンチョさんは?」
「…ソンチョさん達は、出入り口を塞いだ落石で…」
「君のお父さんは?…まさか」
「はい…元々この村にいた3人とお客さまの2人以外は…」
「そうか…それは御愁傷様です」
今回の人狼事件の被害者は落石による事故死に偽装した。少し不自然だが他に理由が思い付かなかった。
クレイ君達はこの村でまた生活するみたいだ。クレイ君は色々な手伝いの中、ソンチョさんの手伝いとか、鉱石を売ったりしていた。今すぐソ
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