アカデミー編
運命
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無力な、子供一人の傷を、こともあろうに九尾が!
ぎりっと奥歯をかみしめる。
癒せる傷は癒した。その証拠に、彼はもう、自分の足で立って動くことができるほどに回復している。
けれども、大事なものは、彼にとって一番大事なものはなおせていなかった。
無力だと、幾星霜生きてきて二度目の感想を抱きながら、九尾はナルトの手をふさふさの尾で撫でた。
もう感じない痛みを和らげるように。せめて、痛さを感じさせることがないようにと、優しく触る。
それに、ありがとうなと聞こえるか聞こえないかぐらいの声を返し、ナルトは九尾の体に抱き着いた。
その拍子に、彼が着ている青色の着物がめくれあがり、両手が覗く。
銀色の、腕が、覗く。
青色の着物の下から覗いた両手は、人間の皮膚ではなく、無機質な鉄で構成されていた。
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