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りです、小波さん」

 どうやら二人はすでに小波と面識があったらしい。にこにこと小波はうなずく。

「はじめまして。杉浦琥珀です」
「おお、君が琥珀ちゃんかぁ。可愛いなぁ。清文が惚れるのも分かるよ、うん。…………早速だけど、琥珀ちゃん。君は清文の子供を産む覚悟はあるかい?」
「……へ?」

 大真面目な顔で、何ともアホらしいことを聞いてくる小波。突然のことに気が動転し、いろいろこんがらがる。結局、本音がそのまま出て、琥珀はしっかりと頷いてしまった。狂喜乱舞する小波。

「ヒャッハ――――――――ッ!!」
「馬鹿か己は」

 すると、彼女の後ろからごん、と握りこぶしが飛んできて、小波の頭をぶった。

「がふっ!?何すんだよ、千場」
「当たり前だ。何とも馬鹿らしい……」
「失礼な。俺は超人IQの天才だよ?」
「それを明らかに違うところに使っているから馬鹿だというのだ……すまなかったな。俺は千場明。千場、もしくはPNのラーヴェイで呼んでくれ」

 背の高いその青年は、そう言ってほほ笑んだ。

「……まぁ、今の質問には意味がないわけじゃなかったんだけどね……それの八倍くらいの覚悟がないと、今の清文には会えないでしょ」
「……そんなに、清文は……?」
「うーん、八倍っていうのは大分嘘だけど、でも最低でも二倍は覚悟がいるよ。結構ショックだから」

 どんどん琥珀の中で不安が増していく。

「大丈夫大丈夫。琥珀ちゃんが来てくれたんだから、きっと清文も何とかなるさ。おいで。清文も、きっと君に逢いたがってる」

 そう言うと小波は、琥珀の手を握って、部屋の奥にある扉へといざなった。

「ハクナ、入るよ」
『あ、はい』

 部屋の中から、鈴の音の様な声が聞こえる。小波がドアの側面にあるディスプレイに手をかざすと、かしゅっ、という小さい音と共にドアが開いた。

 中は、まるで病室の様だった。SAOから帰還した直後にみた病室の風景と、どこか似通った雰囲気がある。

 その部屋の中に、ハクガとそっくりな少女が座っていた。綺麗な少女だ。ずいぶんモテるだろうな、と思う。そんな少女がセモンの近くにいたことにちょっと嫉妬してしまう。おまけにハクナと呼ばれた彼女は随分胸が大きい。自分の肉付きが悪いと思っている琥珀は、ちょっとむっとしてしまった。

「紹介するよ。もう琥珀ちゃんはハクガと会ってるだろ?彼の妹のハクナだ」
「あの、鈴ヶ原ハクナです……よろしくお願いします」

 ぺこり、と頭を下げるハクナ。礼儀正しい良い子だ。嫉妬の心なんかどっかに吹っ飛んでしまいそうである。というかもう吹っ飛んだ。

「よろしくね」
「は、はいっ」
「遊戯を結ぶのは後だよ。ハクナ、清文の様子は?」
「……」

 ハ
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