序章
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〜西暦2060年〜
ーーバジュラ本星から遠く離れた暗礁宙域ーー
暗い部屋の中に大きく丸いテーブルがある。それを囲み、男女数人が
静かに話し合っている、、、。
「グレイス達は失敗したか、、、」
男の声だ、その声に別の男が応える
「ふ、、、元々期待はしていない。所詮は機械だ、、、。」
そして今度は女の声が応えた。
「まぁ、いいではないか、、、。奴等は小物の集まり、、、歌の力を見誤っていたのだ、、、だが我らは違う。我々は我々の計画を進めるぞ」
闇に不気味な笑い声が響いた。
〜同年〜
ーーバジュラ本星ーー
フロンティア船団がバジュラ本星に移住してから一年、バジュラの女王がいた場所は人々を守った英雄艦とされたマクロスクウォーターを中心として巨大都市を形成し、街の名をそのままクウォーターシティとした。中でも一番大きい病院に彼女はいた。受付に話しかける。
「すみません、あの、面会なんですけど、、、。」
ゼントラーディの血を引く証である
緑の髪、高校生であるが話しかける声にもどこか幼さの残る彼女こそ、先の大戦で自身の歌によって世界を救ったアイドルの一人、『超時空シンデレラ』ランカ?リーだ。白いドレスのようなワンピースとつばの長い帽子をかぶっている。その手には花束と見舞い用のフルーツが入ったバスケットを抱えている。受付は面会時間を確認しから応えた。
「10時に面会予定のランカ様ですね?お部屋は205号室になっております。地図で場所を確認なさってください。」
「はい、ありがとうございます。」
ランカは受付に頭を下げて、伝えられた部屋へと向かう。エレベータで上の階に移動する間にランカはシェリルのことを考えた。
(シェリルさん、、、大丈夫かな、
アルト君がいなくなってからもう一年経って、治療は終わったけど)
そこまで考えてランカははっとした
「ダメダメダメッ!今日はシェリルさんを元気づけるために来たんだから!明るくいこう!うん!」
首を振って気持ちを新たにしたところで目的の部屋へと着き、スライド式の自動ドアを開ける。中には数人の老人同士が世間話に花を咲かせ、子供が母親と思しき人と楽しげに会話していた。ここは既に治療を終えた患者が寄せられる部屋だ。病院の中でも特に空気明るい、そんな様子にランカの気持ちも明るくなった。そしてその部屋の一番奥
、窓際のベッドに彼女はいた。ランカは帽子をとってそのベッドに近づいた。桃色、といってもピンク色ではなく現実の桃と同じ色をしたロングヘアが開けてある窓の風でなびく
ランカと同様、先の大戦での英雄、『銀河の妖精』シェリル?ノームは
静かにベッドで体を起こし窓から外を眺めていた。その様子から、何処と無く寂しさを感
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