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東方変形葉
変化と不変の入り乱れ
東方変形葉18話「Let's go 月面旅行 ぱ〜と1」
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どういうことかしら。」
「どうされました?」
「あ、いえ、なんでもないわ。」
地上の者が穢れをもたないはずはない。しかし、この少年からは穢れが感じられない。ただ、地上のにおいが・・・地上のにおいだけが漂う。
「ん、んん・・・」
あら、お目覚めかしら。そうだ、彼に直接聞けばいい話ね。そうしましょう。
「あなたたちは夕ご飯の用意をして頂戴。」
「はい、わかりました。」
部屋から出て行ったのを見届け、少年と話をする。
「大丈夫かしら?何が原因で保護されたか知らないけど。」
「ん?ああ、大丈夫だよ。少し頭痛がしただけだから。君は誰?」
月の民なら私のことは知っているはず。
「私は綿月豊姫。月のリーダーよ。」
一瞬、少年の漆黒の瞳が少し大きくなったが、すぐもとに戻った。
「あ、ああ。俺は葉川裕海。よろしく。」
私の名を聞いても、立ち位置を伝えても敬語にはならない。頭の中で、もうこれしかないと叫んでいる。
「あなた、地上の者ね。」



目が覚め、月のリーダーと早速接触した。ところが・・・
「あなた、地上の者ね。」
あれ?もうばれてる。一見月の民も地上の人たちも変わらないように見えたんだが。誤算だったな。
「どうしてそう思うんだい?」
「だってあなたからは地上のにおいが文字通りプンプンするのよ。月の民なら考えられないわ。」
ああ、なるほど。そういうことか。しかしどうしようか、いきなり強制送還かな?
「普通ならあなたは地上の者とみなし、強制的に地上へと送り届ける。そう、普通ならね。だけど、私はあなたに興味を持ったわ。だからしばらくここにいてもいいわよ。」
なんとまあ、予想外すぎて逆にうまくいったじゃないか。どういうことだ?興味を持ったって。
「まずあなたに聞きたいのは・・・どうしてあなたには穢れがないの?」
ん?穢れ?なにそれ?
「穢れって何?」
「穢れというのは、生存競争で発生するもので、“穢れ”は物から永遠を奪い、生物には寿命を与えるというものなのよ。それは月の民にはなく、地上の者は必ず持っている。だけどあなたは地上の者であるのにもかかわらず、穢れがないの。」
「ふ〜ん?つまり・・・不死?」
「不老ね。不死ではないわよ。穢れをしらないなら、あなたにわかるわけがないわよね。う〜ん、依姫に聞こうかしら。あ、そうだ。あなたは能力をもっているの?」
「ああ、持ってるよ。“変化”を操る程度の能力。」
「!?なんて恐ろしい能力なの・・・穢れは変化できるものかしら?う〜ん・・・」
なにやら考え始めた。その時、扉が開いた。
「豊姫様!お食事の用意ができました!」
垂れ耳の子が入ってきた。
「ごくろうさま、レイセン。」
レイセン?まあそれはいいや。
「あ、豊姫様。その人の事情聴取は終わったのですか?」

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