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東方変形葉
変化と不変の入り乱れ
東方変形葉17話「一通の手紙」
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修行を始めてから、はや3週間が経とうとしていた。おかげで感情や意識などを変えることができてきた。まだ完全ではないけど。結界もいつもよりキレがいい。
今、俺は暇だ。なぜなら今日は、修行はないのだ。
「う〜ん、どうしようかな。もう仕事は終わったから・・・あ、鈴奈庵の本をそろそろ返さないと。そうだ、人里へ行くか。」
スキマをあけ、人里へとつなげる。



「いらっしゃい。あれ、裕海くんだ。おはよう。」
小鈴がいた。まあ店番をやってるから普通か。
「ああ、おはよう。借りてた本返しに来たよ。」
「あら、ありがとう。中身を確認するからちょっと待ってて、っていうか、これ妖魔本だから私読めないけどね。」
ふふっとお互いに笑いをこぼす。
「う〜ん、次はどれ借りようか・・・」
「あ、そういえば外の世界の本がたくさん手に入ったんだよ。見る?」
「へえ〜、どんなの?」
外の本か・・・知ってるのあるかな?
「こんなの。」
すこし小さめの机に数冊の本が置かれた。
「え〜っと、“よくわかる世紀末覇者の本”・・・面白くなさそうだな。意味不明だし。」
北斗なんとか拳とか使えるようになるんだろうか。興味ないから別にどうでもいいけど。
「そうよね。読んでみたけど、さっぱりわからなかったわ。」
「次は〜 “面白い変態紳士になる方法”・・・知りたくないわ。こっちは〜“バカとアホの違い”・・・どうやら書いてる本人が全然わかっていないようだな。だめだこりゃ。」
「たまに面白い本がくるんだけどね。いつもこんな感じなの。」
「ふ〜ん?・・・じゃあこれとこれを借りるよ。」
そういって渡したのは、魔術書だ。ちょっと興味があってね。
「ええ、ありがとう。」
そのとき、悲鳴にも近い大きな声が飛んできた。
『たっ大変だー!!』
『きゃあああー!』
「・・・なんだか外が騒がしいな。ちょっと見てこよっと。ちょっとまってて。」
「ああ、うん・・・」



「どうしたんです?」
「ああ、あっちで妖怪の一団がきやがったんだよ。坊やも早く逃げな。」
なんだって?妖怪の一団?それは大変だ。はやく行かないと。
「そうですか、じゃあ行ってきます。」
「えっ危ないぞ!?食われるぞ!!」
「よく見てよ。あの子、この前に妖怪が攻め込んだ時に・・・」
「あっ・・・ああ!!あの子は、“変化の現人神”じゃないか!!」



『ぎひひひひ、ひとの匂いがするぅ〜。いっぱいころしてやるぅ〜。』
「食目的ならわかるが、まさかただ単に人を殺めたい妖怪がいるなんて。」
なんて愚かなのだろうか。
『・・・ナニモノだ』
「“変化の現人神”と呼ばれている、ただの人間だよ。」
『ふん、人間風情がわれら妖怪に敵うとでも?しかも1対多数では話にならんぞ。まあどのみち殺すがな
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