第八話 Prototype Weapons Plant
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ト。このメッセージをエックス…お前の未来に託す…』
エックス「ライト…?俺は…俺はこの人を知っている……」
エックスの深い記憶を刺激する電子音声に、彼は知らず知らずバスターを下ろしていた。
ルイン「エックス!!…こ、この人は…」
エックスを追ってきたルインもこの人物に驚いた。
僅かに残っている記憶が、彼の正体を引き出す。
トーマス・ライト
数多くロボットを造り、エックスを造った研究者。
その間、立体映像の老人は真摯な目で言葉を続ける。
ライト『このカプセルに辿り着いたと言うことは…既に逃れられぬ戦いの中にあるのだろう。エックス…』
老人の言葉の意味を理解する前にエックスは彼の言葉に聞き入っていた。
彼を前にすると、何か大切な記憶を忘れてしまったもどかしさに襲われる。
ライト『わしが遺した4つの力を…お前が正しく使ってくれると信じているよ…。ここに遺したのはフットパーツじゃ。カプセルに入りパーツを装着すれば…高速移動が可能になる』
老人の代わりにしばらくフットパーツのビジョンが映し出された。
白と青を基調にしたフットパーツである。
ライト『この力で未来を正しい方向に導いておくれ…。わしのエックスよ…』
エックス「………」
ライト『そして…』
ルイン「え…?」
老人の視線がルインに向けられる。
ライト『ルイン…だったね。君にはお礼をしなくてはいけない…』
ルイン「お、お礼?な、何をですか?」
ライト『私は、与えることが出来なかった。喜びも、穏やかな時も……ありがとう。残念ながら、私には君の身体の仕組みが分からない。故に君のパワーアップパーツを造ることが出来ないのだ』
ルイン「い、いえ…私は別に…」
ライト『だが…君の中に眠る力を引き出すことは出来る』
ルイン「え?」
ライト『このカプセルに入ることで、君の力を引き出せる。君にはアーマーを切り換えることであらゆる局面に対応出来る力がある。このカプセルで引き出せるのは1つだけじゃが…どうする?』
エックスは老人とルインを交互に見遣る。
しばらく考えたルインは頷いた。
ルイン「お願いします。」
ライト『分かった。では、まずエックス…カプセルに入りなさい』
一瞬の動揺の後、エックスは足を踏み出しカプセルの中に入った。
エネルギーが充填されていくと同時に温かいものに抱かれるような感覚が身体中に満ちてゆく。
自分の足を見る。
いつも見ていた青のフットパーツではなく、カプセルで見たものと同じになっていた。
今までとは格段に違う出力。
それでいて以前から自分のもののように違和感が無いのだ。
ルイン「次は私だね…お願いします」
今度はルインがカプ
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