暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第二章 第二層攻略
第8話 《街開き》と追跡
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の方が熟練度(じゅくれんど)が高かった)で、荒地エリアに行ったあろうアルゴの事を、追っていた。そしてしばらく追っていたら、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「……んども言ってるダロ! この情報だけは、(いく)ら積まれても売らないんダ!」
「しかし情報を独占する気もない。しかし公開する気もない。それでは、値段の吊り上げを狙っているとしか思えないでござるぞ!」
 ……ござる?

 まぁ、『ござる』の事は置いといておきながら、アルゴの声が聞こえた方に、俺達は近くにあった岩壁(がんぺき)に登り(モンスターに遭遇しない為)、そのまま声の方に向かった。
 …どうやら言い争っているらしいな..

 俺はシリカとキリトに目をあわして聞き、二人が(うなず)いたのを確認してから、俺達はしばらく息を殺しながら、耳を傾ける事にした。
「値段の問題じゃないんだヨ! オイラは情報を売った挙げ句に(うら)まれるのはゴメンだって言ってるンダ!!」
 その言葉を聞き二人目の男の声が聞き返す。
「なぜ拙者(せっしゃ)たちが貴様を恨むのだ!? 金も言い値で払うし感謝もすると言っているでござる!! この層に隠された----《エクストラスキル》獲得クエストの情報を売ってくれればな!!」

 俺は男の言葉に驚かずにはいられなった…
 ……《エクストラスキル》…だって!!
 俺の驚きの理由が分からないのか、シリカが小声で聞いてきた。
「シュウさん…《エキストラスキル》ってなんですか?」
「…簡単に言うと、隠しスキルの事かな…」
「なっ!!」
 そこでシリカは、やっと今の男の言葉の意味が分かったようだ。

 そんな話をシリカとしていたら、「わっかんない奴らだナー……」など言い争いがヒートアップするのが聞こえて、俺はキリトに
「キリト…お前、おいつらの事止めて時間を稼いでおいてくれ」
「どうするんだ?」
「ちょっと…牛を捕まえてくるよ」

 キリトは俺の言ってる意味を分かったのか、心配そうな顔で聞いてきた
「…大丈夫なのか?」
「まあ、何とかなるだろ…」
「どこに行くんですか? …まさか無茶な事をしようとしてるんじゃ..」
 シリカが心配そうな顔で俺に聞いてくる
「大丈夫だって、こんな第二層の始めのエリアで無茶な事なんてないって」
「本当ですか?」
「ああ、だからシリカはここで待っていてくれ」
「……わかりました…」
 シリカは納得してないものの、俺を信じてはくれたようだ。

「…じゃあ、行ってくる!」
 俺は二人にそう言って、岩壁から下りた。





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