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SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第二章 第二層攻略
第8話 《街開き》と追跡
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 俺とシリカは今、第二層の街《ウルバス》の協会の3階の部屋にいた。
 俺たちは部屋の窓から街の様子(ようす)を見ていた。
 現在、街に見える人影はNPCを除き、一人しかいない…そして、そのプレイヤーが石積みのアーチに手を伸ばすと、光が円を(えが)きながら広がっていく。そして、そのプレイヤーは急いで走り始めた。

「お! ついに《街開き》したぞ!」
「キリトさん急いでますね〜」
「そりゃそうだろ。さっき、あんな事して来たんだからな〜」
「まぁ、だからあたしたちも隠れてるんですもんね」

 俺たちが、そうして話していると『バタン』という扉の閉まる音が聞こえた。
「お疲れ様」
 俺は急いでこの部屋に走ってきたキリトに振り返りながら声をかけた。

「他の人は来たか?」
「いや、まだ…」
「あ! 来ましたよ!!」
 キリトは自分が、誰かに見られてないか心配だったのだろう。なので、俺は『来てない』と言おうと思ったら、窓から外を見続けていたシリカが声をあげた。
 …どうやら他のプレイヤーが来たようだ。

 街に来たプレイヤーたちは「二層に来たぞーー!!」と叫ぶ者など、さまざまな者たちがいた

 その中でも、地図を持ってキョロキョロと見回している者もいたが、明らかに地図を見ないで周りを見渡している者が結構いた。
「ほら、あいつら……《開通者》のお前を探してるんじゃないか?」
「シュウ…そんな事言うんだったら、お前が出てこいよ..」
「出て行くわけないだろ…」
「おい!」
「二人とも何言いあってるんですか…」
 俺とキリトの会話に、シリカが呆れたような顔で言った。

「シュウさん達って、モンスター倒すときとか以外はそういう会話をしてますよね..」
「シリカ…気づいてないかも知れないから言っておくけど、お前とシュウも同じような会話だぞ」
 …つまりは俺がこの会話の原因と言いたいんだな..

「そ、それはシュウさんがマイペース過ぎるから…」
「ん? あれは……」
「ほら、また……」
 俺はキリトとシリカが話していたから何気なく窓の外を見たら、転移門から出てきてすぐに、猛ダッシュで走って行く女性プレイヤーが見えた。
 …あれはアルゴ? どうしたんだ?

 その後に、アルゴの後を追う二人の男達が見えた。
「いやシリカ違うよ、あそこを見てくれ」
 俺はシリカに今見たことを伝えると、キリトもアルゴの事を見ていたのか、
「つけてみよう…」
 と、すぐに言った。
 俺達は協会から屋根に出て、屋根から屋根へと移動をしながらアルゴを追った。



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 俺とキリトの《策敵》を上げると、使えるようになる《追跡》のスキルで(ソロのキリト
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