第16話 最後の殺し合い VS人の皮を被った化け物
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人の心なんぞ持ってないだろう。あんたこそ人の皮を被った化け物だろう。化け物さん、地獄へ帰る時が来たんだよ」
「ふ、面白い事を言う。どうせ、“裏”はもうじき滅びる。なら、奴の絶望した顔を見てから地獄へ逝くとしよう」
相馬がナイフを取り出し、構える。
「相馬、あんたには敗因がある」
勇人が歩きながら口を開く。
「1つ、あんたは本気で僕を怒らせた。2つ、ここじゃ法律なんて関係ない。だから、思う存分殺し合いができるって事だ。要するに、本気を出してもOKって事さ」
勇人もナイフを取り出し、構える。
「まさか……落ちこぼれの皮を剥ぐ時が来るとはね……人生とは分からないものだ……」
落ちこぼれの皮が剥がれた時――
勇人の体から殺気が放たれ、ただでさえ重い“裏”の空気が――さらに重くなった。
「悪いけど……あんただけは……本気で殺すよ……人の皮を被った化け物」
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