第三章
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朝リビングに出るとものが散らかったままだ、ブラウンは仕事に行く前にそれを見てやれやれといった顔で妻に言った。
「これだけはな」
「困るわね」
「ああ、毎朝散らかってるのはな」
「どうしたものかしらね」
「これは何とかしないとな」
「いえ、今考えたけれど」
ここでだ、オードリーはその散らかったリビングを見つつ夫に言った。
「散らかってるリビングはお掃除してるでしょ」
「毎朝だね」
「それならもうついでだから」
「掃除をするんだね」
「朝早くからね」
「あっ、じゃあ早寝早起きにかい」
「生活を切り替えようかしら、今以上に」
こう夫に言うのだった。
「よく早寝早起きはいいっていうし」
「そうだね、牧師さんも早寝早起きだしね」
「そもそも十二時にはリビングに入られないから」
「余計にだね」
「これまで以上に早く寝てね」
そしてだというのだ。
「早起きをしてね」
「そうしてだね」
「このリビングお掃除するわ」
「毎朝だね」
「そもそも毎朝お掃除しないと」
そうしなければだとだ、ここで主婦としても言ったオードリーだった。尚オードリーもオードリーで自宅で書く仕事を持っている。
「駄目でしょ」
「綺麗にしないとね」
「駄目だからね」
「それじゃあ一家でね」
「ええ、今以上に早寝早起きになりましょう」
こう話してだ、そしてだった。
一家はこれまで以上に、セントルイスにいた頃以上に早寝早起きになり掃除も熱心にする様になった。こうしてだった。
規則正しく清潔な生活を送る様になった、それでだった。
ブラウンはだ、家族にこう言うのだった。
「いや、何か最近ね」
「うん、そうだね」
「調子がいいわよね」
息子と娘が彼に笑顔で応えてきた。
「早寝早起きになって」
「しかも毎朝しっかりとお掃除出来て」
「お家も綺麗になってね」
「學校の成績もよくなってきたわ」
「お父さんもだよ」
自分もだと言う彼だった。
「仕事の調子がいいよ」
「僕もだよ、勉強もスポーツも」
「セントルイスにいた頃よりいい感じよ」
「私もね。夜ふかしをしなくなって」
妻も笑顔で言う。今は一家でそのリビングで話をしている。
「身体の調子がいいわ」
「そういえばオードリーは」
「ええ、書く仕事だからついついね」
夜ふかしをしてしまっていたのだ、書き仕事をしていると陥りやすい状況である。
「そうだったけれど」
「それで睡眠不足だったね」
「けれどね、今はね」
「朝早く起きないといけなくなったからね、絶対に」
「これまでは実は」
オードリーは夫にこう言った。
「結構だらだら仕事してたのよ」
「書けないと気分転換をしたりして」
「そう、夜中でも何か食べたりしてね」
「ああ
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