暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜朱の戦士〜
第七話 戦いの前の一時
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フォースって最近創設された軍隊だったよな?そっちではどんな物なんだ?」

ルイン「向こうは缶詰だよ。こっちとは比べものにならないね」

“太古の保存食品”のために生産減少の缶詰だが、レプリフォースにいる友人に薦められて食べてみると味はちゃんとしていたし、鮮度も保たれていた。
レプリフォースは缶詰の保存性の高さを信用しているのだろう。
それに比べたら、ハンター機関のレーションはまずいの一言だ。

ルイン「そうだエックス。いい物が手に入ったんだ。今から淹れるね」

ルインは食べ終えたレーションの容器を片付けると、キッチンに向かう。
何かを取り出すような音と、それを置くような音が聞こえたかと思うと。

がりがりがり。

耳慣れない音が響く。

エックス「…?」

エックスは疑問符を浮かべるが、ルインが作るのだから問題はないだろうと待つ。

































ルイン「お待たせ」

2つのカップを持ちながら、ルインはエックスにカップを一つ渡す。
エックスの目の前に重厚な琥珀色をした飲み物が、香ばしい香りを湯気と共に発していた。

エックス「え?こ、これはもしかしてコーヒー?」

ルイン「そうだよ?」

エックス「…凄いじゃないか、ルイン。このコーヒー、本物だろう?」

エックスの瞳が感嘆に見開かれる。
今の時代、こういう嗜好品は殆ど存在しない。
ある種の根を使った代用コーヒーですら入手は難しい。
年々深刻化する環境の悪化の影響だろう。
エックスは映像ではない実物のコーヒーに驚いた。

ルイン「えへへ、驚いたでしょ?実物のコーヒーなんて見るの初めてじゃない?」

エックス「ああ」

ルイン「にしても、随分手間が掛かっちゃった。待たせてごめんね?」

エックス「いや、構わないさ。コーヒーを挽いている音を聞くのも新鮮で良かったよ。それにしてもこんなにもいい香りがするなんて…だけど道具を揃えるのも大変だったんじゃないのかい?」

ルイン「えっと…コーヒーミルと、ドリップ用のフィルターはケイン博士から貰ったの」

エックス「ケイン博士から?コーヒー豆はどういう経路で?」

ルイン「レプリフォースにアイリスっていう知り合いがいるの。レプリフォースの研究所で作られた豆を分けてもらったんだ。」

エックス「君って結構友好範囲広いよね…」

ルイン「そう?ゼロだってレプリフォースに知り合いがいるし、普通じゃないかなあ?」

エックス「はは…それにしても凄いな…映像じゃない本物のコーヒーを見るだけじゃなく飲めるなんて…ありがとうルイン。」

ルイン「どういたしまして
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