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とある星の力を使いし者
第145話
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っている筈だ。
この野郎をどうやって料理しようかと考えていた。
だが、ゴン!!と。
機械製の拳が、一方通行(アクセラレータ)の皮膚を削り取り、頭蓋骨を揺さぶった。
予想外の一撃に、彼の脳が余計にショックを受ける。
『反射』は効いている。
それなのに、その絶対の壁を突き破ってきた。
さらに上から下へと金槌を振り下ろすような一撃を受ける。
全く『反射』は意味を為さなかった。
濡れた路上に倒れる。
現代的なデザインの杖が手から離れ、薬局のビニール袋が地面に落ちる。
木原は子供向けに調整された、打ち止め(ラストオーダー)のために買っておいた絆創膏だ。
それを似合わないねぇ、と言って踏み潰す。

「まぁ、アレはこっちで回収しといてやるからよ。
 テメェは安心してここで潰れて壁の染みにでもなっててくれ。
 そっちの方がテメェらしいだろうしな?」

その言葉を聞いた一方通行(アクセラレータ)の頭が、カッと熱を上げた。
木原数多は、目的は一方通行(アクセラレータ)ではないと言った。
そして、いつも一方通行(アクセラレータ)の側にいるらしい『アレ』を回収すると言った。
つまり目的はそちら。
『アレ』と呼ばれた人物を、一方通行(アクセラレータ)や木原数多のいる血まみれの世界へ引きずり落すと言っているのだ。

「ナメ、てンじゃ・・・・」

自分の間近で、言い換えれば無防備に接近し、こちらを見下ろしている木原や黒ずくめの男達を、彼は地面に身体を押し付けた状態で睨みつける。

「・・・・ねェぞ三下がァああああああああああああああああああああああッ!!」

轟!!と風が渦を巻く。
ベクトル操作で風を操り、それを木原達に向かって繰り出す。
風速は一二〇メートル。
竜巻(ハリケーン)として観測すると最大級のM7クラスに相当する。
殺せ、と一方通行(アクセラレータ)絶叫するが。
ピーッ、と乾いた音が周囲に響く。
途端に一方通行(アクセラレータ)が制御していた暴風の塊は吹き消される。
必殺と思っていた攻撃が、あまりにもあっけなく打ち消されていく。
愕然を通り越し、もはや呆然とする一方通行(アクセラレータ)

「駄目なんだよな。
 だから死んどけって、な?」

その辺にあった鉄パイプを拾い、一方通行(アクセラレータ)の顔面を殴りつける。
メキメキと顔の表面が嫌な音を立てる。
痛みのせいでとっさに出た声が、出口を失ってくぐもった響きを奏でる。
木原はそれを耳にしながら、鉄パイプを適当に放り捨てた。
朦朧とする意識の中、一方通行(アクセラレータ)は思う。
これと同じような現象を知っている。
自分が絶対だと思っていた超能力者(レベル5)の力を、掌で触れただけであっさりと打ち消してしまう、あの二人の男
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