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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth5-Bアムルの守護騎士団〜Glauben OrdeN〜
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んで行った。ファルコが「勘が良いな、あんた」と、ヴィータとの拮抗のまま鉤爪の付いた具足での蹴りを放ってきた。“レヴァンティン”を盾にして防ぐ。器用なマネをする男だ。身体能力が高い。

「ステルスかよ・・・性質悪ぃな、騎士のクセに・・・!」

「言っただろお嬢さん。俺たちは騎士の誇りをもう捨てたんだよ。イリュリアをベルカ統一戦争の勝者にするべく、どんな汚い手を使うと決めた」

(っく、なんて脚力だ。片足であるのに押しきれない・・・!)

片手でヴィータのラケーテンフォルムの“グラーフアイゼン”と拮抗し、片足で私の“レヴァンティン”を完全に押さえてきている。体を支えている片足の鉤爪を地面に食い込ませ体をしっかりと固定している。足腰――身体能力の強さが異常だ。カートリッジによる魔力増強だけでは話が付かない。ファルコ・アイブリンガー。一個騎士団を率いているだけの事はある。

「「「「「「うぉぉおおおおおおおおッ!」」」」」」

ここで他の騎士たちが一斉に攻勢に出てきた。時間切れだ。ヴィータともどもファルコから一度距離を取り、襲いかかってきた連中の迎撃に出る。そこに「うわあっ!」アギトの悲鳴。私の胸元に飛び込んできた――もとい弾き飛ばされてきたアギトを抱き止め、鉤爪による薙ぎ払いをしてきたファルコからさらに距離を取り、向かって来ていた2人をすれ違いざまに一閃、討ち斃す。

――グラナーテン・ヴィント――

衝撃波が圧縮された魔力弾が足元に着弾した。威力を発揮する前に上に飛び退く。そこに「これ以上部下を殺させねぇぜッ!」とファルコが私を追撃してきた。ヴィータは・・・地上で他の連中の相手をしている。ならば、ここは私独りで切り抜けなければな。片手でアギトをしっかり抱きしめ、半回転してファルコへと“レヴァンティン”を打ち込もうとした。

――ヴィント・ホーゼ・フェッセルン――

が、途中で妨害された。“レヴァンティン”の刀身に絡みつく竜巻状の拘束輪。迫るファルコの鉤爪。魔力障壁パンツァーシルトを発動しようかと思ったがその前に、

――ブレネン・クリューガー――

アギトが複数の火炎弾をファルコに向け放ち、ファルコを迎撃した。私とファルコの間で爆発が起き、そして“レヴァンティン”が解放された事が判った。爆風によって空気圧の操作に乱れが生じたのだろう。視界の端に映り込んだフュンフの表情には僅かな焦り。これは好機だ。アギトに「感謝する」と礼を言い、

――シュトゥルムヴィンデ――

“レヴァンティン”を振るって衝撃波を生み出し、フュンフを墜としに掛かる。結果を見ていたいが、爆煙の中から飛び出してきたファルコに意識を割かねばならない。アギトが『もう大丈夫。フュンフはあたしに任せて』と私の腕から飛び立った。
アギトを信じ、カート
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