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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜Ex【,Us】〜
Ver.Ex.1.02
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技術が施されている」
「せやけど、ただ遮断するだけならーー」
「シャーリーの解析によるとこのキャリーケースに施された魔法技術はどうやら製造段階からみたいなんだ。原料の段階から施したからこそ魔法技術だけを取り除けない構造で、かつ術式の死角も存在しない」
「これ、ホンマに私たちの知ってーー……フェイトちゃん、まさか……」
「並行世界」
「……なのはちゃんとシャマルの見解は」
「同じだった」
「……酷な話やな……」
管理局における常識の一つとして、特殊次元災害である次元震のせいで別世界からミッドチルダに迷い込んだ者を総称として次元漂流者と定義している。
その次元漂流者の中には極々稀なケースが存在する。それが、並行世界の住人である。
並行世界とは、いってしまえば世界に隣接する鏡写しのように似た世界。
一見、同じように見えるが、辿ってきた歴史や世界情勢などが異なる場合が多い。
この並行世界の厄介な点は、互いの世界への干渉がごく一部の例外を除き不可能であること。そして、あくまで机上の学問レベルであるが、並行世界は一つではない。
小難しい理論などは置いておくとして、これらを纏めると、ある解が導かれる。
次元漂流者に関しては元の世界に戻れるが、並行世界の者は戻れない。
これが現在、覆ることのない解であり、図式である。
「あ、はやてちゃんフェイトちゃん、お疲れ様」
「ごめんなさぁい! 解析に思ったより手間取っちゃいましたぁ」
はやてとフェイトの間に嫌な沈黙が流れる寸前、ちょうど席を外した高町なのは、シャマルが戻ってきた。
「もしかして、並行世界の件、かな……」
はやてとフェイトの表情で悟ったなのはは前置き無しで切り出した。
「正直、どうしたらええか」
次元漂流者、とりわけ並行世界からの次元漂流者のメンタルバランスは一歩扱いを間違えば自我の閉鎖や最悪、自殺にまで及ぶのだと、なのはは戦技教導官の先輩に聞いたことがあった。
経緯は違えど、はやてやフェイトも知っていると、なのはの直感が告げている。
このまま行けばおそらく、この話は平行線のままだろう。
「まずは、目が覚めて話しを聞いてみるのはどうかな?」
「ふーむぅ……。そうやね、ちょうど興味津々な新人諸君が来たみたいやしね」
なのはの意図が読めたはやてが、少しわざとらしい素振りで扉に視線を向けたのとほぼ同時。
「「失礼します!」」
医務室の扉がノックされ、ティアナとスバルが入室してきた。
「あぁ、楽にしてええよ。ていうか、イチイチ敬礼とかいらんよ?」
「い、いえ!規則ですから!」
「ティアと同じくです!」
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