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Myth5-Aアムルの守護騎士団〜Glauben OrdeN〜
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なさい」

半年前にベルカを訪れた? 主オーディンはベルカの人間ではないのか。通りで我々の事を恐れないはずだ。なにせ“闇の書”を知るのは、ベルカに住まう人間が大半だからだ。“闇の書”の転生場所は基本ランダムで、ベルカ以外の世界に転生する場合も少なからずある。しかし確率的にはベルカ内で転生するのが高い。そして主オーディンはベルカ人ではない。

(だから闇の書の事を知らなくともおかしな話ではない、か)

まぁベルカ人であろうと“闇の書”を知らない者も居るから、この考えはさほど意味はないが。

『驚いたわね。この戦乱の世であるベルカにわざわざ訪れるなんて。主オーディンは一体どのような目的でベルカに来たのかしら?』

『詮索するな、シャマル。どのような目的であろうと主オーディンは良き行いをし、この国に貢献している。今はそれで良いではないか』

『・・・そう、ね。ええ、判ったわ』

再び服を選ぶためにシャマルがルファと共に踵を返した時、店の外からリィーンゴォーン♪と鐘の音が連続で聞こえてきた。直後、店内を包んでいた柔らかな空気が凍りついたかと錯覚するほど張りつめた。店の奥に居た女店主ターニャ殿が「エリーゼちゃん!」と切羽詰まった顔でエリーゼ卿を呼ぶ。エリーゼ卿とルファもそうだが、一番はしゃいでいたモニカの表情すらも険しくなる。

(なんだ、一体何が起きている? この張りつめた空気はどういうことだ?)

「シグナムさんっ、シャマルさんっ、ヴィータちゃんっ」

エリーゼ卿が我々の名を呼び、「お願いしますっ」と頭を下げた。お願いします、とは一体どういうことなのだろうか。何をお願いされているのかが判らない。訊き返そうにもそうすることで主オーディンと我々の関係に疑念を与えてしまうかもしれないと危惧してしまう。それゆえに訊き返すことに躊躇いを覚えていると、「お願いしますってどういうことだ・・・?」とヴィータが気にするようなこともなく尋ねた。

「え? どういうことって・・・、皆さんはオーディンさんの助けになるために来たんですよね?」

するとエリーゼ卿は呆けてしまった。一応はそういう話に合わせるよう、主オーディンに頼まれていたが。さらにシャマルが「・・・はい、そうですけど。それが何か・・・?」と訊き返す。

「・・・もしかしてこの鐘の音のこと、オーディン先生から聞いてないんじゃ・・・」

「あっ、そうか! 実は――」

エリーゼ卿から伝えられた鐘の音の真実。ここアムルの街が、隣国イリュリアからの侵攻を報せるためのものだそうだ。イリュリア。かつての“闇の書”の主の中に、その国のとある領地を治めていた者もいた。
その主がどういう末路を辿ったかは憶えてはいないが、確かに我ら守護騎士はイリュリアの一戦力として存在していた時期が
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