暁 〜小説投稿サイト〜
落ちこぼれの皮をかぶった諜報員
 第15話 暗雲
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か迷っている。


「ねえ。雄一?」

隣に座っている雄一に話しかけるが返事がない。
雄一の方を振り返るといつの間にか雄一は消えていた。



「あ、あれ!? 雄一……どこにいるの? こんなところで一人にしないで……」




急に心細くなってきたな……。



「仕方ない……迷子センターで保護してもらおう……」

自分が何を口走っているのか理解していない勇人であった。


迷子センターへ向かおうとした瞬間――

「あ、天原さんどこに行くんですか?」

ののかちゃんに話しかけられ、僕は正気に戻った。

「はっ! 僕はいったい何を……」
「天原さん……?」
「あ、ののかちゃん、どうしたの?」
「は、はい、もう選び終わったから……似合うといいんですけど……」
「そ、そうなんだ……まあ、ののかちゃんは可愛いからなんでも似合うと思うよ」
「か、可愛い……ありがとうございます……」
俯きながらののかちゃんが礼を言う。


(危ない危ない。ののかちゃんが居なかったら僕は今頃迷子センターで……)


「そういえば天原さんは水着を買わないんですか?」
「え!? いや、僕はもう持ってるから大丈夫だよ!!」
「そうですか」


「二人ともお待たせ〜」
「間宮も選び終わったか」
「あれ? 雄一君は?」
「さあ? 僕が気づいたころにはいなかったよ」


プルルルルッ!! 


「ん? 雄一からだ」



「雄一、どうしたの? 「勇人!! 皆と一緒にすぐに逃げるんだ!!」はあ!? どうしたの!?」

焦った雄一が声を荒げていた。


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