暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
26弾 ミッションコンプリート
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なものの上だった。そしてこれは――――

「俺が、文と開発した衝撃吸収装置の……でっかい版?」

「その通りなのだ!」

 俺の言葉に対する返事は、下の方から聞こえてきた。

 そこにいたのは当然のことながら文だった。

「文!?何でここにって……」

 そこでようやく俺は気付く。ここにいるのは文だけではないことに。

「ミズキ、大丈夫か!?」「薬師丸先輩、無事ですか!?」「よく頑張ったな!」「後は任せろ!」

 そこにいたのは、大量の武偵校の生徒たちだった。

「よおミズキ!無事だったかこのバカ野郎!」

「……まさかおまえにバカ呼ばわりされる日が来るとは。そろそろ死に時かな?」

「会って早々失礼だなおまえ!改造したセグウェイで空飛んで雷に打たれて落ちてきた奴を、バカと言わずして何という!」

「……それもそうだな」

 近寄ってきた武藤との会話を遮ったのは、手に持った無線機からの声だった。

『ちょっとミズキ!大丈夫!?無事なら返事しなさい!』

 その声が少し涙声になっていたので、俺は慌てて返事をする。

「俺は無事だ、アリア。みんな――――いや、実際には文だけだけど――――が助けてくれた」

『みんな?』

 語尾に疑問符を付けたアリアに、俺は懇切丁寧に今の状況を説明してやる。

「――――というわけだ」

『なるほど。だから急に『空き地島』が光り出したのね。何事かと思ったわ』

「光?」

 俺は武藤に視線で尋ねる。

「おまえや神崎を助けようってクラスの連中が聞かなくてな。俺は車輌科(ロジ)で一番でかいモーターボート、平賀は装備科(アムド)懐中電灯(マグライト)を、それえぞれ無許可で持ち出してきたんだ。反省文はおまえが書けよ?」

「……わかったよ。ありがとな」

「いいってことよ」

 どちらからともなく笑い出した俺と武藤。そしてまた無線からアリアの声が聞こえる。

『ミズキ。聞こえる?ANA600便はこれより着陸を開始するわ。ルートのナビと誘導をお願い』

「了解」

 俺はアリアに決めておいたルートを伝え、自分も懐中電灯(マグライト)を貰って暗い夜空に明かりを灯す。

 アリアが操縦するANA600便は徐々に高度を下げていき……ついに地面に接触した。



 ザシャアアアアアアアア――――――――!!



 ANA600便は、雨の人工浮島に強行着陸を敢行する。

 凄まじい衝撃が足元の地面を通じて伝わってくる。アリアが、逆噴射をかける。

『止まれ、止まれ、とまれとまれとまれぇ――――っ!!』

 甲高いアリアの声にアニメ声に合わせて、機体がカーブする。

 雨の滑走路、2050mでは
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