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緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
26弾 ミッションコンプリート
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 現在の高度は1000フィート――――およそ300メートル。

 これはどう考えても危険な高度だが、あと10分しか飛べない俺たちは燃料を1滴たりとも無駄にできないので、1メートルも上げられない。

 横須賀上空に差し掛かった辺りで――――

『ANA600便。こちらは防衛省、航空管理局だ』

 羽田からのスピーカーから野太い声が聞こえてきて、俺とアリアは顔を見合わせた。

 防衛省……?何か、すっごく嫌な予感がする名前なんだが。ロクなことを言いださない気がする。

『羽田空港の使用は許可しない。空港は現在、自衛隊により封鎖中だ』

 ほら、やっぱりロクなこと言い出さなかった。

『何言ってやがんだ!』

 絶句した俺とアリアの代わりに叫んだのは、武藤だった。

『誰だ』

『俺ぁ武藤剛気、武偵だ!600便は燃料漏れを起こしてる!飛べて、あと10分なんだよ!代替着陸(ダイバード)なんてどっこにもできねえ、羽田しかねえんだ!』

『武藤武偵。私に怒鳴ったところで無駄だぞ。これは防衛大臣による命令なのだ』

 不穏な気配に、横へ振り向く。

 俺につられて窓の外を見たアリアが、息を呑むのが分かった。

 ANA600便のすぐ脇に――――F-15イーグル――――

 航空自衛隊の戦闘機が、ピッタリつけてきている。

「おい防衛省。窓の外にあんたのお友達が見えるんだが」

『……それは誘導機だ。誘導に従い、海上に出て千葉方面に向かえ。安全な着陸地まで誘導する』

 言われて、アリアが操縦桿を右――――海上に傾けようとした。

 俺は羽田との回線を切りつつ、アリアの手を上から握って止める。

「……海に出るなアリア。あいつは嘘を吐いてる」

「?」

「防衛省は俺達が無事に着陸できるとは思ってないんだよ。海に出たら、撃墜される。全財産賭けでもいいぜ」

「そ、そんな……!この飛行機には一般市民も乗ってるのよ!?」

「東京に突っ込まれたら大惨事だからな。背に腹は代えられないってことだろ」

 アリアの手を握ったまま、左に押して――――横浜方面へと、舵を取らせる。

「ミ……ミズキ?」

 指先を少し強張らせながら、アリアが不安げに……頼るように、俺を見上げた。

「向こうがその気なら、こっちも人質を取る。アリア、地上を飛べ」



 ANA600便は横浜のみなとみらいを飛び越え、東京都に入った。

 燃料は、あと7分ってところか。

「で、どこに着陸する気よミズキ。都内に滑走路なんてないじゃない」

「武藤。滑走路には、どのくらいの長さが必要だ?」

『エンジン2基のB737-350なら……まあ、2450mは必
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