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緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
26弾 ミッションコンプリート
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の光があった。

 アリアと離れて本来の力を発揮できるようになった俺の眼が、それを捉える。

 ――――おい。ちょっと待て。

 流石に冗談じゃないぞ。

 ――――ミサイル――――!?

 ドドオオオオオオンッッッ!!

 轟音と共に、今までで一番激しい振動がANA600便を襲った。

 突風や落雷とは明らかに違う、機体を巨大なハンマーで2発殴られたような衝撃。

「――――!」

 俺は必死の思いで窓にしがみつく。

 そして、祈るような気持ちで翼の方を見た。

 悪夢のような連撃を受けながらも――――ANA600便は、何とか持ちこたえていた。

 翼は2基ずつあるジェットエンジンのうち、内側の1基ずつ破壊されていたが、外側にある残りの2基は無事だ。

 血のような煙の帯を引きながらも、辛うじて飛んでいる。

 さっきの急減圧のせいで、まだ少し目が眩む。

 だが、急がなければならない。操縦室に。

 何とか耐えたとはいえ、未だANA600便は急降下を続けているのだ。



 機長と副操縦士は、理子に麻酔弾を撃たれたらしく昏倒していた。

「――――遅い!」

 彼らから取った非接触ICキーで操縦室に入ったところらしいアリアが、やってきた俺に振り返りつつ犬歯をむいて叫んでくる。

 足元には、あのセグウェイの銃座にも似た妙な機械が転がっていた。これは理子が髪で隠したコントローラーで飛行機を遠隔操作するために仕掛けていたカラクリを、アリアが外した残骸のようだった。

 アリアはその小さな身体をスポッと操縦席に収めると、ハンドル状の操縦桿を握る。

「アリア――――飛行機、操縦できるのか」

「セスナならね。ジェット機なんて飛ばしたことない」

 言いながらアリアは、おい、大丈夫なのか、と思うほど大胆に操縦桿を引く。

 それに呼応して、ANA600便は目を覚ましたように機首を上げた。

「上下左右に飛ばすくらいは、できるけど」

「着陸は?」

「できないわ」

「――――そうか」

 機体が、水平になったのが分かる。

 豪雨が流れる窓に視線を戻すと、この機体がヒヤッとするほど海面近くを飛んでいたのが分かった。

 高度は。300メートルやそこらだろう。危なかった。

 俺はもう片方の席に入ると無線機を探し当て、インカムからスピーカーに切り替える。

『――――31――――で応答を。繰り返す――――こちら羽田コントロール。ANA600便、緊急通信周波数127・631で応答せよ。繰り返す、127・631だ。応答せよ――――』

 声が聞こえてきた。俺は計測器に備え付けられたマイクをONにする。

「――――こち
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