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ドラゴンクエストX〜イレギュラーな冒険譚〜
第九話 喪失
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ニセ太后を倒し、ラインハットを救った私達はデール王に是非泊まっていってくれと言われ、一晩だけ泊まる事にした。私は人生初のお城にお泊まりで少しビビってる。
ヘンリーはデールと話を。アベルは部屋で休んでいる。さて、何をしてようかと思いながら、廊下を歩いていたら、声をかけられた。
「あなた方のおかげで、ラインハットは救われました!」
「あなた方はラインハットの英雄です!」
はぁ。またか。ニセ太后を倒してから、兵士さんや、学者さん、メイドさんなどに何度もお礼を言われるのだ。正直言って初めは嬉しくて照れ臭かったが今ではストレスの元になりそうだ。
「すみません。魔物との戦いで疲れているので休ませてもらっていいですか?」
「いいですとも!」
あぁ。黒い甲冑に身を包んだ兄さんが頭に浮かんだよ。まぁ、休ませてもらうのはありがたい。私は適当な部屋に入った。そこは寝室だった。
「あっ!ミレイちゃん!プルプル」
「スラリんちゃん、何でこの部屋にいるの?」
「あのね。ぼく疲れてたから、ピエールさんに頼んでドア開けてもらって中に入ったんだよ。プルプル。ミレイちゃんは?」
「私も同じかな」
私はスラリんちゃんを抱きしめベッドに寝転んだ。
「ミレイちゃん苦しいよ。プルプル」
スラリんちゃんが何か言ったが、この触り心地、気持ちよさ全てにおいて完璧だった。そこらのクッションよりも良い。スラリんちゃんとベッドの気持ちよさに身を任せている内についウトウトしてしまい、寝てしまった。

起きたのは、夜だった。寝ても疲れがとれていない。スラリんちゃんはいなかった。
私ははあくびをしながら立ち上がり、部屋をでた。
廊下を歩いていると、一人の兵士を見かけたので私は挨拶した。
「今晩は」
「今晩は」
会話はそれだけで終わるはずだった。しかし兵士は続けてこんな事を言った。
「お久しぶりですね。小宮山さん」
小宮山は私の転生前の姓だ。この世界でそれを知っている人は、一人もいないはずだ。それを知っていると言う事は。そしてお久しぶりと言う事は!
「小池……さんですか」
「ええ、そうです。『小池』です」
「何でこの世界にいるんですか?」
「小宮山さんが影響に気づいたからです」
「私が影響に気がついたから?」
「ええ。ラインハットをのっとっていたニセ太后の強化」
「それだけではないはずです」
影響が単なる魔物の強化とは思えない。きっと本質は別のところにあるのだろう。
「はい。それだけではありませんが今のところ、どういう影響なのか消す為にはどうすればいいのかとかはまだ不明です」
人を神様転生させといて、役目まで背負わせて影響がわからないとかふざけるなとキレそうになったが、簡単に影響
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