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平和主義
第二章
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第二章

 人口は千万程度だった。普通の国では多い方だが周りが凄過ぎた。
「四国は何処も平気で人口一億超えてるからな」
「太陽皇国で一億二千万だしな」
「それが一番人口少ないからな」
 平気でコスモポリタンの十倍以上である。
「やっぱりどう考えてもな」
「侵略受けるよな」
「軍隊ないとな」
 そんな話をしてコスモポリタンに入った。するとだ。
 国はそれなり以上に繁栄していた。ものは豊富で人の行き来は多い。市場には人もものもこれでもかと溢れていた。
 経済的には豊かなのは間違いない。だがそれこそがだ。
「あの四国が涎垂らすよな」
「間違いなくな」
「確実にそうなるだろ」
 やはりそう見る彼等だった。そうとしか考えられなかった。
 そしてここでだ。警察が彼等の前に来た。コスモポリタンの警察だ。
「あれ?」
「あれが警察か?」
「あれでか?」 
 彼等はその警官達を見て驚いた。何とだ。
 警官の制服にヘルメットである。制帽ではなかった。その制服も迷彩でありかなり物々しい。そしてその手にはである。
「機関銃か」
「何か物騒だよな」
「警官の装備じゃないな」
「そうだな」
 そしてだ。その車はだ。
「・・・・・・戦車だよな」
「それに装甲車か」
「警察かよ、あれで」
 今度はそれを見たのである。何と戦車と装甲車が一両ずつ道を進んでいたのだ。完全武装の兵士達も同行してだ。かなり物々しい。
「戦争でもするのか?」
「だからこの国は軍隊がないだろ」
「そうだけれどな」
 それでもなのだった。
「戦車とか装甲車持ってるのってな」
「軍隊しかないからな、普通は」
「普通はな」
 これが彼等の常識だった。
「けれどな。実際にな」
「ああ、戦車に装甲車か」
「しかも警官が機関銃持って」
「あれは何だ?」
 いぶかしずにはいられなかった。
「軍隊みたいだよな」
「そうだよな」
「それに」
 ここでだ。空の上から強く鋭い音が聞こえてきた。それで見上げるとだ。
 飛行機が飛んでいた。しかもそれは最新鋭の戦闘機だ。それが編隊を組んでだ。青い空を見事に飛んでいたのである。
 彼等はそれを見てだ。また話した。
「あれ、戦闘機だよな」
「そうだよな」
「それだよな」
 どう見てもそれだった。
「だから。軍隊ないんだよな」
「それで何でなんだ?」
「あんなものがあるんだ?」
「おまけにな」
 その戦闘機を見るとだ。さらにわかった。
 動きがいいのだ。よく訓練されている。それが明らかだった。
「どうなってるんだ?」
「本当に軍隊ないのか?」
「あんなものがあるなんて」
「どういうことなんだろう」
 彼等は疑念を抱かざるを得なかった。しかもだった。
 海に出てみる。港だ
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