教会
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チャーは、やれやれ、と呟き
「冗談だ。どうやら、本当に気分が優れないようだな。保健室に行くか?」
「そうするよ」
俺はマイルームを飛び出ると、保健室に向かった。保健室の前まで来た時には頭痛がさらにひどくなり、気分もさらに悪くなっていく。本当なら入る前に一言言わないといけないのが礼儀だが、勘弁してもらおう。
「ど、どうなさいましたか?」
何も言わず扉を開け、飛び込むような勢いで保健室に入るといつも通り白衣をきた桜が迎えてくれた。しかし、俺の様子を見て驚いた顔になる。
「ちょっと調子が悪いんだけど…………見てもらえないかな?」
「は、はい。ではこちらに」
診察用であろう丸椅子に座ると白野の時のように桜が何かをつぶやく。すると、吐き気がすぐに収まってきた。
「お体の方はもういいですか?」
「ああ。スッキリとしたよ。ありがとう桜」
「いえ、お礼なんて。ところでこんな朝早くから、どうして体調を崩されたのですか?」
「いや、あの〜」
桜が不思議そうに質問をしてきたが、どうしよう。夢のことを話すべきかな?アーチャーのことだ。
『自分のことをペラペラと喋るとは、九官鳥のようだ。いや、九官鳥に失礼か』
とかなんとか皮肉を込めてきそうだよな……………でも、桜なら大丈夫だろう。桜なら人の秘密を喋ることはないと思うし、立場的に中立だしな。
「実は、ひどい悪夢を見たんだ」
俺は今朝見た夢の内容を桜に説明する。流石に、全部を話すわけにはいかないので、人物などは適当に代役をたてた。桜は俺の話を聞き終わると
「………………それはおかしくありませんか?」
「おかしい?何がだ?」
「衛宮さんが見ていた夢です。霊子虚構世界であるムーンセルでは夢を見ることはありえません」
「そうなのか?」
「はい。この世界にいること自体が夢と同じカテゴリのようですから」
つまり、桜の言うことは夢の中では消して夢を見ることはないということだろう。じゃあ、なぜ俺だけ夢を見ているんだ?何か俺だけ問題が発生しているのだろうか。
アーチャーの過去をみるのはパスが繋がっているためだ。一番最初に考えつく問題点は、アーチャーとの魔力供給のパスに何か不備があるということになる。
(しかし、困ったな…………)
こういう繊細な魔術関係は俺はもちろんアーチャーなどには、手が負えない。こういう時に遠坂がいればいいんだけど、いない人のことを言ってもしょうがないし、この世界の遠坂は………………
「なんで私が敵であるあんたに協力しないといけないのよ!」
というような答えが返ってくるだろう。頼んだところで断られるのが目に見えてる。気が重くなってきた。
「誰か魔術に詳しい人いない
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