二十五話 関係
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がない限り、彼女がクラスでまた浮くということはないだろうと思う。
しかしだ、俺と彼女の関係は一向に進展しない。
こちらから異性として積極的になれていないことはわかっている。
それでも、もうちょっとなんかあってもいいのではないだろうか。
原作の主人公は適当にセリフ選んでたらいつの間にか惚れられているというのに、俺にいたっては、
「フフフ、彩君っては冗談が上手いのね」
とか、
「はいはい、誰にでもそういうこと言ってるんでしょ?」
とか、
「そんな真顔で冗談言うとか、ウケ狙ってる?」
なんて、長谷川さんや結子、岳羽さんに言われる始末だ。
今言った結子は、原作ではかなり序盤にコミュを得れる女子のはずだ。
つまりは一番簡単に落とせるのだろう?
(※違います)
なのになんでこんなにもハードルが高いというか、壁があるというか、ガードが固いんだろうか。
まぁ、本来ならこんなことを考えたりしない。
そう本来ならだ。
なぜかイレギュラーがあるのだ。
言わずもがな、あの先輩だ。
俺は正直何もしていない。
自分から一緒に帰ろうなんて言ったことはないし、初影時間以来フラグを立てるようなことは微塵もしていない。
なのに何故か、あの先輩との関係だけはグングン近づいている気がするのだ。
先輩が俺に一気にコミュ2近づいて、俺が一歩下がるといった感じで、なんとかコミュ6程度に納まっているような感じだ。
(※実際はもうすこし高いです)
この差はなんなんだろうか、やはり原作キャラであるかないかなのだろうか。
原作に関わる気がないので、岳羽さんはどうでもいいが長谷川さんとは仲良くなりたいとこである。
「セーフッ!」
ボーと窓の外を見ながらそんなことを考えていると、伊織が勢いよく教室に入ってきた。
「ギリギリだな」
黒板の上の時計を見ると後15秒ほどでホームルームだ。
「はぁはぁはぁ、きっちぃなぁ」
ダッシュしてきたせいか、汗を結構かいているにも関わらず帽子は何故か脱がない伊織。
「帽子取ったら?」
「はぁはぁはぁ、こ、これだけは譲れねぇ」
一体全体、その帽子を被ることになんの意味があるのだろうか。
???キーンコーンカーンコーン
そうしているうちにチャイムが鳴った。
そして、そのチャイムと同時に鳥海先生が教室に入ってきた。
「はい、座って座って」
まだ経ち歩いている生徒に急かすように言う。
そして、生徒が座った後に、委員長に目配せをし挨拶をさせる。
先生に挨拶をして自分の席に再び座った時にふと思う。
(鳥海先生
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